やりたい事だけをして、自分らしく生きろ? 成功本の中で、色んな本パラパラめくってたら、
「成功したけりゃ、好きな事だけして生きろ」ってのが多いんだね。「好きな事だけしろ」
「ワクワクする事をしろ」「嫌なことはやるな」。成功・願望実現系の本が好きな人には、
夢抱かせる言葉なんだけど、このアドバイス、ダークフォース(暗黒面)へ引きずり込む
悪魔的な臭いがプンプンするぞ。こんな偽りのアドバイスには、だまされずにいてほしい
もんだ。だから、ハッキリいつもの調子で言わせてもらう。「好きなこと・ワクワクする事を
しろ」だって? 人生ナメてんじゃねぇって(^▽^) 地球人類がみな、起業して社長に
なりたがったら、どうするんだって。こんな思想を広めるのは、一部のバカだけにしてもらい
たいもんだ。会社のトイレがきれいなのは、掃除してくれてる人のおかげ。建築物が建つのは、
日雇い労働者のおかげでしょ。最近思うんだけど、成功本とか書いてる奴って本当は、低俗
なバカの集まりだなって事だ(笑)。こんな甘えた考え持ってる人達って、絶対、心の中に
幸せなんてありえない。断言できるぞ。好きな事だけやろうとしてたら、君の社会での居場所
がなくなる。何で?って思うでしょ。世の中に、本当に好きな仕事なんて存在しないから。
幻想なんだね。好きな仕事ってのは。君が夢見る職業は、タレント? 医者? 起業家?
スチュワーデス? 国家公務員? もしも君が、嫌なことをやめて、好きな事だけを選んで、
運良くその仕事を手に入れたとする。間違いなく君は、しばらくたって、こう思うだろう。
「こんなはずではなかった」「こんな事をするために、この仕事を選んだんじゃない」ってね。
100パーセントそうなる。なぜなら、好きな仕事の中にも、好きな事と嫌いな事が、必ず存在
するからだ。磁石のS極とN極、中間で真っ二つにしても、また両端には、S極とN極に分かれる
でしょ。S極ばっかり、N極ばっかりにはならない。それと同じで、好きな事と嫌いな事は、実は
表裏一体なんだ。離れない。好きな事だけしろって、イカサマな成功法則を信じてる君、しばらく
すれば、好きな仕事の中で見つけた嫌なことまで、したくなくなってくるだろう。運良く好きな事
だけにしぼっても、またその中から嫌なことが出てくる(笑)。なぜなら、人間のその手の欲望
は果てしないからだ。自然の法則は、そんなワガママしてる君から、仕事を取り上げていく
だろう。だから最終的に、君は社会での居場所はなくなる。こんなバカが書く成功本を信じて
たらね。じゃぁ、どうすればいいの?ってなるでしょ。答えは、いつも簡単でシンプルだ。
今やるべき与えられた仕事に、全力で取り組むって事だ。もちろん、それが嫌であろうが、
好きであろうがだ。君が今してる仕事との出会いは、実は偶然ではない。今の君に一番必要
な何かを学ばせるために、その仕事と君は出会ったんだ。だから、例えそれがどんな仕事で
あれ、全力を尽すんだ。例えそれが、嫌で嫌でたまらなくても、全力を尽す。そうしてると、
不思議な事が起こり出す。今まで嫌で嫌でたまらなかった仕事の中にも、素敵なワクワクする
事を見い出すんだな。それは一見、ゴミの山の中から出てきた宝石のよう。一生懸命に取り
組んでいる者のみに与えられる。そして、見つけ出したそのワクワクする部分に集中してると、
嫌な部分でさえ、好きになれてくる。不思議とそうなる。実は、僕はある事情で、一時期どん底
まで落ちて、職もなく、目先の生活費を稼ぐために、便所掃除の仕事で、何とか食いつないだ
時期がある。僕は実は、結構プライドが、高かったりする。だから、すんげぇ屈辱だったんだ。
最初、便器磨きした時ね。便所掃除してると、色んなムカつく事が起こる。「ただいま清掃中」
とか書いてる板はり付けて、掃除してるじゃない。そこへ、その清掃中って看板無視して、茶髪
のガキが、掃除してる僕の横で小便しやがるんだ。この野郎と思いながら、睨んでやったら、
ツバをペッて吐きやがるんだよ。「何か文句あるのか、便所掃除のおっさん」って、ゴミか何か
を見下すような目だ。「このクソガキ! 腹にパンチぶち込むぞ」なんて、血管ブチ切れそうに
なるぐらい腹立てて、屈辱感じる事が何回もあった(笑)。でもね、そうこうしてるうちに、同僚
の掃除してるオジさんや、オバさん達とも仲良くなってきて、自分の中の変なプライドとか、仕事
に対する嫌悪感が、少しづつ消えてきた。便所掃除とか、そんな仕事しか就けない人は、ずっと
この仕事してるんだってね。そんなの考えてると、自分がいかに、うぬぼれたバカだったのかを
痛いほど感じてきたんだ。便所掃除なんて、社会的に底辺の人がやる事だなんて、心のどこかで
思っていた自分が、心底はずかしくなってきた。不思議と謙虚な気持ちになってくると、便所掃除
の仕事が、だんだんおもしろくなってきたんだ。きれいにするコツみたいなのがわかってきてね。
便器がピカピカになると、自分の心までピカピカになった気分。何か俺って、すんげぇやりがいある
仕事してるって、思えるようになっていた。便所掃除の仕事が、大好きになってきたんだ。不思議と
そんな気分になった時に、自分が前々から、こんな風な仕事がしてみたいと望んでいた事が、突然
のように舞い込んできた。「事実は、小説よりも奇なり」って、誰かが言ってるけど、本当にそうだと
思う。人生って、何かスゴい存在が、劇的なストーリーを書いてるみたい。さっき茶髪のガキの話
したけど、僕も実は、同じことした事がある。「ただいま清掃中」って書いてあんのに、平気で入って
行って、掃除してる横でジョボジョボ小便やって、掃除してる人に「何か、文句あるのか?」って態度
をしてた事。掃除してる人達に、見下すような態度をとってた事。今はできない。絶対にできない。
駅の便所とか、掃除してるおばちゃんとか見てるとね。「心からありがとう」「がんばって下さい」
って、心の中で囁いてる自分がいる。お辞儀しないと、横とか通れない。頭が下がる気分になる。
「気持ち良くトイレできるのは、おばちゃん達のおかげです」ってね。だから、好きな事だけしろ。
ワクワクする事だけしろ。若きリタイアして××せよ!なんて、嘘の成功本書いて、世の中に悪影響
与えてる心の貧しいバカ共よ。お前らも、便所掃除の仕事して学べ。世の中に、幸せになれない仕事
などない。今現在、君がやっている仕事の中にこそ、幸せが隠されているんだ。もし君が、今してる
仕事の中に幸せを見い出せないなら、例えどんなに素晴らしく思える仕事に転職しても、君は幸せに
なる事などない。例え嫌な仕事であっても、全力を尽してると、その中から不思議と、君だけの宝石
が見つかる。嫌な仕事の中から、宝石を見い出すと、他の嫌なことまで好きになってくる。そうなると、
君の意識は間違いなく進化している。つまり、今の仕事の中で、学ぶべき事を克服した証拠だ。そう
なると、以前から本当にしたかった仕事が、偶然のように舞い込んできたり、今の仕事でより責任の
高い位置に就いたりする。自然の法則は、そうやって意識が進化した君に、今よりワンランク上の
責任を与えるようになるんだ。進化したご褒美として、今より君の才能を発揮できる、やりがいの
ある仕事を任せてくれるようになる。どの方向を選ぶかは、君自身がどう生きたいかで決められる。
つまり、人生というテレビゲームの一面をクリアし、別の画面へと進むんだ!
/KEN
♪今日のCopy 先月から一体いくら使ってるんだろ? 今日なんて、ほとんど本1冊分だもんなぁ。1,000円近くかかるし、もうコレで終わりにしたいよ。