原発避難の痛みを描いたドキュメンタリー映画「フタバから遠く離れて」
の第1部は好評で、全国で上映が続いているという。実は私は、この
映画の存在を知らなかった。
原発事故の実態は、TVや新聞などの報道に限られ、国内の報道と
海外からの情報、取り上げ方などに大きな差があるのは、私もネット
で見聞きしていた。
船橋淳監督は、避難所で生活を続ける事の苦痛や、荒廃する故郷へ
の思い、死んでいった動物達の悲劇など、この映画を見て初めて知っ
たという声を多く聞き、3.11から3年が経った今でも、避難所や仮設
住宅で暮らしてきた双葉町民の日常が、まだまだ充分に伝わって
いないと感じていると言う。
船橋監督が今、この映画を見てほしい理由は3つ。その1つ目が、
福島の原発事故が収束もしておらず、事故の反省・原因究明も
できていない中で、日本という国がまだ原発を使い続けようとして
いるという事。
2つ目は、福島第一原発の電力は100%東京首都圏へ送られて
いたように、原子力発電は不公平に、地方に事故のリスクを押しつ
ける犠牲のシステムだという事。
3つ目は、原発避難の時間は、1枚の新聞記事や5分のニュース
報道では、語る事ができないという事。
以上の理由から、3年たった「今」、事故の風化を絶対にさせない
ため、映画「フタバから遠く離れて」を共有したいという思いから、
無料公開を決意したそうだ。
現在、撮影・編集中の「フタバから遠く離れて 第二部」については、
映画をしっかりと仕上げ、海外に発信するための支援をクラウドファ
ンディングで募集している。
クラウドファンディングとは、不特定多数の人が、応援したい団体や
プロジェクトのために、資金を出し合う仕組みだ。
https://motion-gallery.net/projects/nuclearnation2
「日本中、世界中のフタバを応援して下さる声と、映画をきっかけに
原発について、ちゃんと考えたいと思う人々、そして実際の原発
避難を続けるフタバの住民。この3者を繋ぐネットワークを作り上げ
たいと思います。
人類史でたった2度目の長期原発避難。例のない事だらけの中、
ワリを喰うのは末端の避難民です。双葉町民も全国にばらばらに
なってしまいました。
僕達の想像力とネットワークで、そんな距離と情報の断絶を埋め、
人々の間を渡すブリッジを作り上げていければ、と心から願います」
という舩橋監督の熱い思いに応えたく、私も早速、クラウドファン
ディングに参加させて頂いた。
まずは、3/23まで限定無料公開中の映画「フタバから遠く離れて」
を一人でも多くの人に観てほしい。そして、何かを感じ取ってほしい。
https://apps.facebook.com/futaba-movie/