先日、高岩寺(とげぬき地蔵尊)に「御守護」と「御影(おみかげ)」
を買いに行った。ここには「洗い観音」様がいらっしゃる。自分の身体
に見立てて、観音様に水をかけながら、白布で病んでいる部分を洗い
祈願すると、観音様のご神徳で病気を治して下さると言われており、
私は誰もいない時を見計らって、洗い観音をゴシゴシして来る。
「御守護」は「身代わり」といって、中に高岩寺のご本尊が描かれて
おり、何かの時には、板が割れたりなどして、身代わりになって下さる。
「御影」には、御本尊が描かれた紙が5枚入っていて、痛い所に貼る
と痛みを取ってくれ、丸めて水で飲んで頂いても大丈夫だ。この「御影」
こそが、元々の「とげぬき」の由来であり、「とげぬき地蔵尊」は古くから
「病気平癒」の奇跡が数々報告されている。
「御守護」と「御影」を2つずつ買って、袋に入れてもらった後、コンビニ
でメール便を出し、猿田彦神社近くのスーパーで買い物をした。会計
を済ませ、商品を袋の中に入れながら、ふとバッグの中を見てみると、
先ほど買った「御守護」と「御影」の袋がないではないか。
ほんの15分ぐらいの出来事にもかかわらず、消えているのだ。おかしい。
絶対そんなはずはない。慌ててバッグの中身を出して確認するが、
入っていない。内側にポケットがあるバッグではないので、見れば
すぐにわかる。どこかで落としたんだろうか?
すぐに今来た道を戻り、視線を道路に向けながら、キョロキョロと探す。
コンビニの床もチェックしたが、どこにもない。見当たらない。仕方が
ないので再度、高岩寺に立ち寄って、新たに「御守護」と「御影」を
2つずつ買って、袋に入れてもらった。
ホント狐につままれた気分だと、首を何度もかしげながら、事務所に
戻った後、ふと考えた。実はこれって・・・
つづくーっ
江戸六地蔵尊に近づいて、よーく見るとその御体一面に、たくさんの名前が彫ってある。「〇〇村の△×兵衛」といった感じで、ザッと数万人。実はこれら一人一人の寄付金によって、でき上がったものという事実をつい最近知った。巣鴨ではよく先生と一緒に回る歴史ツアーのようなものがあり、たまたま私が参拝した際、そんな説明をされていたのだ。知らなかったなぁ。名もない人達の尊い思いが形となった江戸六地蔵尊。これからも心を込めて参拝したいと思う。