私がまだ小学生の頃、夏祭りに男の子は御神輿を担いで、女の子は
「手古舞」を披露した。フリー百科事典「Wikipedia(ウィキペディア)」
によれば、「手古舞(てこまい)」とは本来、山王祭や神田祭を中心と
した江戸の祭礼において、山車(だし)を警護した鳶職のこと。
また、元は「てこまえ」といった。現在一般には、この「てこまえ」の姿を
真似た衣装を着て、祭礼その他の催し物で練り歩く女性達の事をいう。
毎年、町内会館で「手古舞」を練習して、夏祭りが終わると、そのご褒美
として、埼玉・上尾にあるプールに連れて行ってもらうのが常だった。当時
は子供達の数も多く、綺麗な衣装を着て踊る「手古舞」は、それなりに
見応えがあったと思う。
その話を人にすると、とても珍しがられるので、私が育った地域が特別だ
ったのかもしれない。今となっては、とても良い夏の思い出だが、今でも
女の子は、「手古舞」を踊っているんだろうか? もうそんな風習なんて、
とーっくにないんだろうなぁ。
大人になって、高温多湿の環境では半病人になってしまう私にとっては、
夏は必要最低限しか外出しない事が当たり前になった。もうとてもでは
ないが、炎天下で「手古舞」は踊れない(笑)。
つくづく人間には、その年代でやっておくべき事が、確実にあると思う。
仕事や恋愛、デート然り。どんな過去も、いつかは思い出になり、こう
やって毎日を生きているのは、何が起きようとも、将来の思い出話を
作っているのだ。
せっかくなら、楽しい事やうれしい事、ワクワクする事、オモシロイ事など
の思い出で、毎日が埋め尽されたらイイなぁ。それも全ては自分次第
だよね。モノより思い出、じゃなくって、モノも思い出もどっちも欲しい(笑)