真言宗の総本山である高野山では、5/3~5に「胎蔵界結縁潅頂(たい
ぞうかいけちえんかんじょう)」、10/1~3に「金剛界結縁潅頂(こんごう
かいけちえんかんじょう)」が大伽藍・金堂にて行われる。
「胎蔵界」とは、大日如来の理性を表し、「金剛界」とは、大日如来の
智慧を表す。
この儀式は、仏(密教の尊い教え)の世界を表す曼荼羅に向かって、
目隠しをして華を投げる事によって、37尊の仏のどなたかと縁を
結ばせて頂く。これを「投花得仏(とうけとくぶつ)」という。
次に密教の最高位である阿闍梨から、大日如来の智慧の水を頭から
注いで頂く事によって、煩悩の闇をさまよっている自分に、道標を与え
て頂き、心の中に本来、備わっている仏の心と智慧を導き開くのだ。
これを「結縁潅頂(けちえんかんじょう)」という。
キリスト教でいえば、洗礼のようなものか。この儀式は大変古くから
あり、空海が812年(弘仁3年)11月に、京都の高雄山寺にて金剛界。
続いて12月に、胎蔵潅頂を厳修された記録があるんだとか。
実はこの「結縁潅頂」は、生涯に何度も受けても良い儀式だそうな。
そうなると、投花得仏を行う度に、違う仏様とご縁が結ばれてしまう
のでは?と空海の講座で、講師の僧侶に質問したところ、毎回、
同じ仏様になるんだそうな。
えっ、ホントに? それは不思議だよね。ちなみに結縁潅頂には、
お一人様3,000円の入壇料を御供えして頂いているとの事で、
以外に安いと思ったりして・・・や、やばっ、マジでグッときた。