10/7付「バリ島のバケラッタ級の大富豪“兄貴”から学んだ心構え」から、
順番に読んでね→ http://www.coo-an.com/blog/archives/14083
兄貴曰く「悲しんでくれる人は、おるかもしれん。でも、困る人はいないかな」と。
ここでようやく事情が呑み込めた。兄貴は26もの会社を経営し、5,000人の
従業員を抱えたバケラッタ級の大富豪だ。もちろんバリに、自分の家族もいる。
その人達みんなが困らないように、最善は尽してあるという意味だったのだ。
弁護士を5~6人抱え、たとえ自分がいなくなっても、それぞれの社長が会社
をちゃんと存続できる仕組みを作ったので、何の不安もないと言う。
だから、「悲しむ人はいても、困る人はいない」
これこそ備えあれば憂いなしの典型で、私にとっては新たな視点だった。悲し
みは感情なので、コントロールできないが、その他の仕事面や財産管理等は、
自分でコントロールが可能だ。
生きているうちに遺言などで、しっかりと明確化しておけば、残された人達も
困らないし、それによって争いも避けられる。きっと故スティーブ・ジョブスも、
早めにアップルの後継者を決め、「悲しむ人はいても、困る人はいない」
状態を作っておいたに違いない。
その会社の従業員や関係者ならともかく、世界の人々から献花を受ける
経営者なんて、滅多にいないだろう。私はスティーブが亡くなる前日、
全世界に向けて行われた「iPhone4S」のプレゼンテーションを、深夜
2時から明け方まで見ていた。アップルの誇るiPhone4Sの“4S”は、
「for Steve」という噂も流れている。
数年前、コンサルティング・研修会社を経営する同い年の男性が急死
した。家族の希望で密葬という事で、亡くなって10日以上経ってから、
彼が毎日発行しているメルマガで、その訃報を知らされた。あまりの
突然の出来事に、頭はパニックとなり、事態がよく飲み込めず、その
夜は涙が止まらなかったのを覚えている。
現在、空庵にはスタッフもいないし、もちろん後継者もいないし、今後、
株式会社にするつもりもない。あくまで私、一代限りだ。もし、私に何か
あった時、悲しむ人がいてくれるかはわからないが(笑)、困る人は
できるだけ少なくしておきたい。
急死した同い年の男性とは、メルマガを発行した時期がほぼ同じで、
それから約10年近く、Mailや年賀状などで交流がありながら、とう
とう会わずじまいだった事を、今でも心から後悔している。
バリ島の兄貴が住むウブドには、私の大好きな“カフェ・ロータス”
が未だ健在で、「完璧に仲間や!兄貴に、てりまかしとけぇ!?」
といううれしいメッセージも頂いた。会いたい人には、積極的に会い
に行こう。命は有限なのだから。兄貴とのご縁に感謝しMax(笑)
空庵の事務所がある東京・巣鴨は、高岩寺の「とげぬき地蔵尊」の他に、“おばあちゃんの原宿”としても有名で、毎月4の日(4日・14日・24日)は縁日で賑わう。アジアからのツアー客も増えて、「洗い観音」には人が絶えない。私は“地蔵通り商店街”に行く時は、江戸六地蔵尊→とげぬき地蔵尊→猿田彦神社の順番にお参りしているが、このところは病気平癒のお願いが多い。池袋には未空母方の菩提寺があり、お参りすると、気持ちが落ち着いてくる。私が生まれた時、目白のおじいちゃんがお祝いにと、水晶の印鑑をプレゼントしてくれたので、それを銀行印にしている。孫の中で唯一の女の子だった私は、おじいちゃんにとても可愛がられた。その人から受けた厚意や親切を、その相手に返す事を「Pay Back(ペイ・バック:恩返し)」といい、受けた相手に返すのではなく、他の誰かに違う形で先送りして、善意を広げていく事を「PAY it FORWARD(ペイ・フォワード:恩送り)」という。いい言葉だなぁ。映画も作られているのだ→ http://www.awaji-net.com/pay-forward/ ご先祖様に感謝しながら、この命を全うする瞬間まで、「恩返し」と「恩送り」が両方、できたらいいなぁと思っている。