インカ文明の地上絵に「4本指」の絵があります。それは何を表しているかというと、
実は、「神様」の手なんです。
その理由は、神様が人間の姿で現れる時には、必ず何か障害を持った姿で現れるから。
だから、5本指ではなくて4本指。
今でも、障害を持った子供が生まれると、
神様の化身として、ものすごく大切に育てる習慣があるそうです。
「いいなぁ」と思いました。そんな社会があるのかと。
でも、インカ以外でもあったのです。
障害を持った人が神様になっている国が。
それは、JAPAN。わが日本国。
エビス様を知っていますか?
そう、ビールの神様。
違う、違う。
海の神様、大漁を祈願する漁業の神様です。
七福神の一人でもあります。
このエビス様、漢字で書くと「蛭子」とも書きます。
「古事記」によれば、イザナギ、イザナミの2人の神様が初めて生むのがこの子です。
(本当は神様の数え方って「二人」ではなく、「二柱」なんですけどね)
「ヒルコ」というだけあって、おそらく手か足が不自由だったでしょう。
それで海に捨てられてしまうのです。
でも、この「ヒルコ」を海の民が育てたのが、エビス様になったといわれています。
障害者が神様になっているのです。
また、神社のお祭りでよく見かける「ひょっとこ」
これは脳性麻痺の男の人といわれています。
「ひょっとこ」の語源は「火男」。脳性麻痺で障害を持ち、
狩りや力仕事ができない人に任せた大切な仕事、それが「火の番」。
火を司る人がやがて、神にも仕えるようになったのではないでしょうか。
まだまだそんな例はあります。大黒様のモデルである大国主神(おおくにぬしのかみ)は、
いじめられっ子でした。
何とこの神様は、旅行に行く時に荷物を持たされたり、ちょっとモテたからといって、
やっかみを受けて、いじめられているのです。
極めつけは、最高神・天照大神(あまてらすおおみかみ)
最高神だって、引きこもり経験者です。
いじけて岩戸に引きこもっています。
海外の神様のモーゼなんか、海をまっぷたつに割るほどのワイルドボーイですが、
日本の神様は、どう見てもそんなすごい凄いパワーはなさそうです。
天照大神が引きこもった岩戸ひとつ開けるパワーがなかった。
でも、だからこそ、みんなで集って、智恵を集め、ワイワイお祭りをして、
天照大神を岩戸から引き出したのです。
日本の神様は、一人一人がもの凄い力を持っている訳ではない。
だから仲間と集う。出会いを大切にする。
そして、日本の神様は深い孤独と悲しみを知っている。
だから、優しいんです。
/ひすい こたろう
出典「シアワセの取説」 http://bit.ly/d5k14d
愛しの絵師・狩野一信が生涯をかけて取り組んだ「五百羅漢」を見に行って下さった、新潟のN社長からお中元を頂いた。お気遣い頂きまして、ありがとうございました。ごちそう様です。カラダに優しい本物の人参ジュースで、今年の猛暑を乗り切るゾ。元気があれば、何でもできる、ダーッ(笑)