2010 年 5 月 14 日 のアーカイブ

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決して目をそむけてはいけない、この世の地獄絵 in 宮崎

2010 年 5 月 14 日

何十人と獣医師が来たけどよ。かき集められた経験の浅い獣医師達は、
母豚を怖がって、まともに注射も打てんちゃが 。

急所は首筋の血管なのによ、柵の外から身を乗り出して、お尻に打とう
とするわ、バカじゃねーか! 豚だって生きちょっし痛いから、ひょいと
お尻を動かして逃げるわな。

しょうがねーかいよ、俺が柵に入って豚の首をガシって押さえつけて
やる始末。危険やっちゃけど仕方ないわ。

首筋に注射を打つやり方を教えたっちゃけど、ダメじゃわ・・・

もう、豚の首は、突き刺した注射の跡だらけ、痛々しいわ。
豚はギャーギャー暴れるわ。

ちくしょーーちくしょーーー! もっと安らかに死なせてやってくれよ。

獣医師の免許をもっちょる奴しか、殺したらいかんかいよ。手が出せん。

かわいそうでよ。

もちろん、ベテランの奴はうまいし、早くてよ関心するんよ。

でもな、みんな目に涙を浮かべながらも作業してくれてるし、
手を合わせてくれる人もいる。

命を救うための獣医師がよ。
今まで、命を助けるために、動物に声をかけ、一生懸命働いてきた獣医師がよ・・・

この注射を打ったら、こいつが死ぬってわかりながら、注射を打ち込むんよ。
そりゃあ、人として辛いし、心が痛いわなぁ。歯を食いしばるしかないのかよ!

俺はさ、元々出荷のための豚なら、何とかあきらめがつくんよ。
出荷だと思えばいいちゃかい。

でも、母豚はよ。俺がこの農場に努めだしてから、ずっと面倒見てきたっと、
性格もよくわかる。顔見りゃ名前も、出産した回数も、病気した時、餌を腹
いっぱい食って喜んだ時。悪ん坊や、甘えん坊、気性の荒い奴、優しい奴、
み~んなわかる。共に生活してきた家族やっちゃかい。

口蹄疫に感染してしまって、痛々しい症状が出てる奴は、鼻や口の水疱
が破けて痛いもんやから、餌が食えんなっちょる。それでも腹は減るかい、
餌を探すわな。豚は鼻が命じゃ。人間でいう手のようなもんで、物を探る
のは鼻で探るんよ。

痛いやろうに・・・

まともに餌が食えんかい。今日まで俺が食べさせてやってた。

鼻も口元も、蹄も乳首も痛々しいのに、俺を見つめる目は優しくてよ。
何だか、向こうがごめんよ~言ってるみたいや。ありがとう言ってるのかなぁ(T-T)

注射打たれる姿に耐えられんで、離れた所から見てたら、獣医師の腕を
ふりほどいて、こっちに走ってくっとよ。

蹄が炎症起こして、血を流してるもんは、痛いから立ち上がれんで、
ずっと横になってギャーギャー言ってる。でも、立ち上がらせて殺処分
する所まで連れて行かんと、重いかいよ。まず鎮痛剤打つっちゃわ。

したら、痛みが取れるもんじゃかい。ひょいっと立ち上がる。
でも、蹄からも血が出て、腐りよっかい、蹄が取れていくとど・・・
赤くなった蹄だけが、地面に転がってるんやど・・・

それでも、蹄がなくなった足で、俺の所に駆け寄って来る。

早く何とかしちゃれよーーーー!(T-T)

ある程度の大きさの奴は、電気で殺すっちゃわぁ。

でっかい火鋏みたいな物で、まず頭を挟んでな、スイッチを入れると、
高圧電流が流れ、失神する。そして、その後に、胸の所を挟んで、
心臓に電流を流すと、ガタガタガタと痺れて、心臓を止めて殺すとど
・・・かわいそうやんけ。

さっきまで、元気で、震えて泣きよった奴が。突然、静かに死体となるんよ。

たださ、時々、その動かなくなった豚を運んでたり、穴の中に落とした時に、
生き返って動き出す奴がおるんよ。気絶してただけなんやろうな。哀れでなぁ、
また殺さにゃいかん・・・

まだまだ元気な奴らはさ、どんどん穴ん中に落としていく。
みんなで板を使って、追いやって穴に落としていく。

一番下に落とされた豚達は、熱と重さで圧死ししていくけどよ。後から後から
落とされた豚は、どんどんジャンプして、穴から必死に飛び出ようとするんよ。

その生きようとする動物の必死さに、また泣けてくっちゃがぁ(TへT)

その上からブルーシートをかぶせてよ、コンパネの板を上において、
飛び出してこんように、俺達人間が上に乗るっちゃわぁ・・・

それでん、下から・・・ドンっ!ドンっ!て必死にぶつかってくっとよ。

ブルーシートの隙間からホースを入れて、中にガスを流し込むんよ・・・

すると、だんだん静かになってきてよ、しばらくするとシーンとなるんよ(T-T)

ちくしょーーーーーーー!

作業員達があちこちで、殺処分をしていってる地獄を描いてる絵があるわぁ。
鬼が人間をいたぶっている絵よ。あのまんまって感じ(*_*)

豚舎の中が、ギャーギャーって、今まで聞いた事もないような泣き声が
あちこちから聞こえるかいよ。

赤ちゃん子豚が不安な様子で、ジッとしちょっちゃわ。

病気に感染した奴は、蹄から血を流して痛いし、おっぱいが飲めんかい、
コロっコロっ死んでいく。

それでも、豚舎が違ってたりで、感染していない元気な奴もいっぱいおる。

敷地が一緒やかいて、経営者が一緒だってだけで殺さにゃいかんとか・・・

本当に、この子達も殺さにゃいかんとか!

・・・

周りの異常な雰囲気を感じちょっちゃろうね。

ひょいっと両手で掴み上げるわ。

すると、身体をグッと堅くして、不安げに身体をブルブル震えてるのが、
手の平から伝わってくるとよ。

ごめんなぁ、ごめんなぁ。俺が泣き出してよぉ。

その身体に注射針が刺されて、静かに、ぐったりと手の中で重みだけ
を感じる物体になる。さっきまで硬かった子豚の力が抜けて、何の力
も入らない柔らかい物になるんよ。

もうどんだけの涙が流れ出たかわからん。

あと、残ってた豚舎は、ウィンドレスの豚舎じゃかい・・・

せめて、安らかにと思うてかいよ。

帰って来る時・・・空気を送り込むファンのスイッチを切って来た。

家に帰ってよ。風呂に入ってよ。飯はよう食わんかい。
焼酎飲みながら、テレビを見てるとよ。

俺・・・いつのまにかボロボロボロ泣いてるっちゃわ。

今頃、眠るように死んでってるんだろうなぁ・・・
お前よ。豚は言葉がしゃべれんけんどよ。
もしもよ、お前の子供をよ、「何で?」って言われながらよ。
国からの指示やかい言うて・・・大好きなのに・・・手の中で殺せるか。

/メールマガジンより抜粋、引用
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京都・佛光院(ぶっこういん)は、私がマザー・テレサ同様、敬愛してやまない大石順教尼によって、再興建立された寺院で、以前からずっと訪ねてみたかった。今回、奈良出張を利用して、無事にお参りする事ができ、心から感謝している。大石順教尼は、本尊千手観音菩薩を念持佛としておられたが、観音様の慈悲の双手を拝借して、悩み苦しむ人々の一助ともなればという誓願のもとに、自身と等身大の慈手観音を建立して、その7日目に遷化(せんげ:高僧の死去を婉曲的に、且つ敬っていう語。正しくは遷移化滅(せんいけめつ)で、遷化はその略語。丁寧には「御遷化(ごせんげ)」という)されるという、まさに心願の結晶した観音様だ。今、私にできる事。空庵では略して、「イマデキ」と呼んでいるが、それは宮崎の「全ての命」に心を込めて、祈りの瞑想を捧げる事だと思う。

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