“海の航路上の岩礁にいて、美しい歌声で航行中の人
を惑わし、遭難、難破させる。歌声に魅惑されて殺さ
れた船人達の死体が、島に山をなしたという。
オデュッセウスの帰路の際、彼は船員には蝋で耳栓をさせ、
自分の体をマストに縛り付けた。1人だけセイレーンの歌
が聞こえるオデュッセウスが暴れ出すと、歌に惑わされて
いると判断して船を進め、オデュッセウスが落ち着くと、
もう安全であると判断した(一説には、オデュッセウス
は単に、歌が聞きたかっただけとも言われる)。
歌を聞いて、惑わせなかった人間はいない事を自慢に
思っていた彼女達は、オデュッセウスを引き込めな
かった事で、プライドが傷つき、海に身を投げた。
尚、イアーソーンのアルゴー船の冒険の際は、乗組員
の1人だったオルペウスが琴を掻き鳴らし、船員はその
美しい音色を聞いていたために、惑わされずに済んだ。
ホメーロスの「オデュッセイア」、ゲーテの「ファウ
スト」等に登場し、怪物としての性格が強まった。
後世、人魚、水の精などとしても表現されるようになり、
とりわけ世紀末芸術で好まれる画題となった。カンツォ
ーネ「帰れソレントへ」に登場する「麗しのシレン」も
これである”
そーいえば、裁恋の友人と最初に話したのは電話だったが、
鈴の鳴るような声の持ち主だった事を、よく覚えている。
彼女の家に遊びに行った時、部屋からたくさんのタロ
ットカードが出てきて、今思えばあの時すでに、裁恋
センセイだったのかも(笑)。
そして、ヴァイオリンを奏で、小型船舶の免許も持って
たっけ。今後は、スタバのロゴマークを見る度、多彩
な水の精こと、セイレーンな彼女を思い出しそうだ。
“いてくれるだけで”ありがとう。恵比寿で行われた「ラブレター・プロジェクト2009」では、会場内に様々な絵が飾られているのだが、どれも額が斬新的でオモシロイ。こうなると、オブジェのようになるところが、何とも言えずイイんだよね♪