「グッバイ・ウエーブ」というものをご存知でしょうか。
飛行機が離陸する時、整備士が飛行機の操縦席の機長に敬礼をして、
「行ってらっしゃい。気をつけて」
という気持ちを込めて、飛行機に手を振る仕草の事です。
このグッバイ・ウエーブは、
ANAの一人の整備士が、個人的に始めた事だそうです。
ANAの沖縄空港支店での事です。
飛行機が離陸のため滑走路に向かうと、ほとんどのライン整備士は
事務所に引き上げていました。
ところが、たった一人のベテラン整備士が飛び立つ飛行機に向かって、
手を振っていたそうです。
ある時、そこに配属されて来た新人整備士が疑問に思って、
このベテラン整備士に尋ねました。
「先輩は、どうしていつも手を振っているんですか」
それに、こう答えたといいます。
「オレは元々、沖縄出身なんだよ。
お客さんが真っ黒に日焼けして、帰って行く姿を見ると、
良かったですね、来た甲斐がありましたね、とうれしくなるんだ。
台風が続いて真っ白な肌のお客さんを見ると、申し訳なくて、
もう一度素晴らしい沖縄を見に来て下さい、
と心の中でお願いするんだ。
そういう気持ちで手を振っているんだよ」
更に、
「機内のお客さんが手を振り返してくれると、すごくうれしい。
オレ達が整備した飛行機に乗っているお客さんに
手を振ってもらえるなんて、幸せな事じゃないか」
これを聞いた新人整備士さんも、手を振るようになりました。
やがて、その輪は広がり沖縄空港支店だけでなく、
全国すべてのANAに広がりました。
それを見ていた他の航空会社の整備士さん達も
手を振るようになり、今では、日本のみならず、
海外ステーションでも実施されているそうです。
これは、マニュアルではなく、
お客様を思う一整備士の気持ちから生まれた事で、
先輩から後輩に引き継がれています。
参考図書:
「お客様と共に最高の歓びを創るANAが目指すCS」
社会経済生産性本部著・生産性出版
/志賀内 泰弘(10年後の世の中を良くしようという「プチ紳士を探せ」運動代表、編集長)
メールマガジン「プチ紳士を探せ!運動事務局“ギブ&ギブメルマガ”」より抜粋、引用
いよいよ小田原城の天守閣まで登って来た。気分はすっかり殿様だ。眼下に広がる青い海の美しい事、気持ちイイ事。遠くに大島が見える。絶景かな絶景かな♪