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65年間、水も食料も摂らずに生きる男

2008 年 12 月 10 日

先月、イギリスの魔術師デヴィッド・ブレインは、
水のみで44日間生き延びるという離れ業をやって
のけ、世界を驚かせた。

しかし、この男の前で、そんな話は一体、何の驚き
となるだろうか? 男の名前はプララド・ジャニ(76歳)、
世間からは”Mataji”と呼ばれる彼は、過去65年間に
渡って食事はおろか、一滴の水すら口にしていない
というのである。また、そのため当然、一切の糞尿
も排泄しないという。

ジャニ氏は現在、インドはアーメダバードの北120km、
アンバジの洞窟で隠遁生活を送っているが、話によれ
ば彼は、8歳の時に女神に祝福され、そのような特殊
能力を得たという。

そんな人間が本当にいるのだろうか? そして食事
も水も摂らずに、一体どうやって生きているのか?

人間の在り方を根底から覆す、このジャニ氏の存在は、
インドはアーメダバードの医師ら、400人以上からな
る学会(DISPAS)でも話題となり、医師らは専門の
研究団を結成し、ジャニ氏の体を10日間に渡って、
精密検査する事にしたのである(追記:その後のAFP
の記事では、65年間でなく、68年間と報じられて
いるが、どちらが正しいのかは不明)

研究団は内科医、心臓病学者、神経学者、神経外科医、
消化器病学者、他多数の各分野の専門家によって構成
され、各々が専門の分野に関して10日間に渡り、ジャ
ニ氏を診断。その間、ジャニ氏は監視カメラの下に
置かれ、昼夜のローテーションで分けられた研究団
スタッフによって、その動向を24時間注視されてい
たのである。

また、その間ジャニ氏は、風呂に入る事は禁じられて
おり、口を洗うために100mlの水を用意されたものの、
ジャニ氏の使用後に水はきちんと回収され、その量
を検分するという徹底的なものだったのである。

「確かに、11月12日にここに来て以来、ジャニは一度
も尿をしなかったね。食べ物はもちろん、一滴の水も
飲んでいない。検査の結果では、彼の体はこの10日間、
全く正常で、何も変化はなかったね。当初この計画は、
7日間の予定だったんだけど、全く彼の様子に変化が
ないから、少し延長させてもらったんだ」と研究チー
ムの秘書を務めるUrman Dhruv医師は語った。

そして、これまでの検査の結果、ジャニ氏の体から、
ある一つの特徴が発見されたという。ジャニ氏の体
の中では、尿が外に排泄されずに、再び膀胱壁に
再吸収されている事が確認されたのである。

「ジャニ氏には、血圧検査から脳のスキャンまで、
ほとんど考えられるありとあらゆる内科検査を
行わせてもらったけど、結果はどれも全く異常
がないよ。おそらく彼の年齢の他の人々よりも、
健康っていう程度だね。この人の存在は、もし
かしたら、人体の理解と医学の新しい次元への
きっかけになる可能性もあるね」と調査に参加
した神経科医Sudhir Shah氏は語った。

実はShah氏は以前、411日間の断食を成功させた、
HiraRatanManek氏の調査にも参加しているが、
「これは、今までのそうした人々のケースとは
完全に異なるね。一切の排泄を行わないのは、
初めての現象だ。これはちょっと前例がない
だろう」と語った。

そして現在、ジャニ氏の調査を終えた研究チームは、
ジャニ氏の現象に関して、何ら医学的な説明を得ら
れていない。

一方、検査を終え、噂通りのその能力を医学の
前に証明したジャニ氏は、記者団の取材に答え、
「私は口蓋の穴から、不老不死の薬を得る事が
できる。それがあれば私には、水も食料もいら
ないな」と語っている。そして、そのまま静かに
洞窟に帰って行ったという。

また、検査に当たった別の医師、DineishDesai氏
は機会があれば、再度ジャニ氏に協力を依頼し、
次回はジャニ氏が語る口蓋の穴を、徹底的に
調べたいと話している。また、医師らは今後、
NASAでジャニ氏を検査してもらう事を希望
しているとのこと。

/柳瀬 勲
20081210

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