鬼子母神の手創り市は、出展料が3,000円と聞いたが、それぐらい
なら毎月出る事も可能だろう。たかが3,000円、されど3,000円。
余計なお世話を承知の上だが、私が見る限り、赤字もしくは赤字スレ
スレの店もあるんじゃなかろうか、とココロ痛めてしまった。みんな、
これだけ一生懸命がんばってるのに、だ。あまり芳しくない理由は
どこにあるのか?
一つ一つのお店をよく見れば、フェルトのバッグに帽子、編みぐるみ、
大正ロマンの布で作った小物やバッグetc. 出始めの頃には新鮮
味もあっただろうが、今ではすっかり見慣れてしまった感がある。
隣同士でほぼ同じ物を売っている箇所もあり、これではますます
目立たなくなってしまうではないか。ディスプレイもただ単に地べた
に並べただけでは、どんな良い場所に陣取っても、サッサと素通り
されてしまう。
正直、どの店も同じような感じで、インパクトに乏しい気がした
のは私だけではなく、一緒に行ったデザイナーの友人も、同じ
感想をもらしていた。
今の時代、オリジナリティーというのは、本当にムズカシイ。
♪鬼子母神の境内には駄菓子屋があり、子供達があっという間に長~い列を作る。私が生まれた東京の下町、台東区谷中には、こんな風景が日常にあふれていた。おばあちゃんが一人で切り盛りしていた駄菓子屋は、谷中から完璧に姿を消してしまった今日、こういう風景はとても貴重だと思う。思わず笑みがこぼれてしまった。