わが国の曹洞宗の開祖、道元禅師の修業中のお話です。
ある夏の、暑い日のことです。
老いた食事係の僧が、シイタケを干していました。
この老僧、背骨は弓のように曲がり、眉毛も真っ白です。
道元が、老僧に歳を聞くと、「68歳」と答えました。
おりしも、太陽はギラギラと照りつけ、地面からは、むっと
した熱気が這い上がってきて、卒倒しそうです。
思わず道元は、老僧に問いかけました。
「如何んぞ行者、人工を使わざる?」
(いかんぞあんじゃ、にんくをつかわざる?)
「どうしてあなたのようなお年で、こんな苦しい作業をなさるの
です。下役や、雇い人にやらせればいいじゃありませんか?」
すると、すかさず老僧はいいました。
「他は是れ吾にあらず」(たはこれ、われにあらず)
「他人は私じゃない!!」
そりゃそうです。
道元は、続けて聞きます。
「それはそうですが、しかし、今は炎天下です。もう少し日が
陰ってからになさればいいではありませんか・・・」
それに対する、老僧の答えはこうでした。
「更に何れの時をか待たん」(さらにいずれのときをかまたん)
あとで、あとでと言っていて、本当にその時が来る保証があるのか
今のこの瞬間こそが、最適の時間なのだ!!
「いま、ここで、わたしが」なすべき仕事をしっかりとやれ!!
あとでやろう・・・ 誰かがやってくれないか・・・
そんなことを考えていたのでは、仕事が重荷になるだけだ。
老僧は、道元にそう教えたのでした。
う~ん、実にいい教えですね。
早速、来週から試してみるぞ~!! あれ?(^_^;)
/佐野 隆一(サプリメントアドバイザー)
メルマガ「こころのさぷり。体のサプリ。」より引用
♪東大阪・石切神社での「喝!」