前回の当メルマガで、
欽ちゃんこと、萩本欽一さんの編著「欽言力(日本文芸社)」の紹介をしました。
もう一つ、その中からエピソードを紹介しましょう。
欽ちゃんが高校時代に、
アルバイトで甘納豆を自転車で配達していたときのこと。
後ろに乗せていた荷物で自動車をひっかいてしまった。
自分では気づかなかったけど、
クラクションが鳴って止まったらおじさんが降りてきた。
首っ玉をつかまれて、
「なんてことするんだ!」
「名前は?」
「言えません」
「じゃあ会社の名前を言え」
「僕、母親を助けたくて働いているので、
これを弁償することになるので言えません。
会社も270円で雇っているアルバイトなので大変だと思います。
僕をおじさんの会社へ連れて行って働かせたらいいんじゃないの。
1年でも2年でも働いて返します」
と言ったら、
「君の言ってることは正しい。
俺もアルバイトから始めて車に乗れるようになったけど忘れていたよ。
君、学校を卒業したあと、よかったらうちの会社に来てくれ」
欽ちゃんは名刺をもらったけど、失くしてしまったそうです。
その後、人気者になって、
テレビで何回も話をしたけど、このおじさんは名乗り出てくれなかった。
欽ちゃんが、「テレビをやめる」と宣言したとき、
初めて手紙をくれた。
そこには、
「あなたが探してくれたことは、人づてには聞いていた。
でも、名乗ることではないと連絡しなかったけど、今回は、
『ごくろうさま』と伝えたくて」
と書かれてあった。
恩返しがしたくて、
欽ちゃんは自分が出演する劇場に招待した。
すると、ご祝儀をもってきてくれた。
また恩ができちゃった。
ゴールデンゴールズを作ったとき、
洋服を作る会社を経営しておられるので、
Tシャツを作る権利を全部あげたいと言ったけど断られてしまった。
欽ちゃんは、
「いい人って、なかなか恩返しができないですね」
と結んでいます。
私には「心の師」と呼ぶ人が何人かいます。
二十年近く前から、多くのことを教えていただきました。
道に迷ったりしたとき。
辛かったとき。
どん底のとき。
いろいろなアドバイスや励ましをいただきました。
その度ごとに、お礼の品を送ります。
旅先から、名物を送ります。
もし、著書を出される方だと、新刊のPRをします。
でも、こちらがさせていただいたこと以上のお返しが来てしまいます。
お返しのお返し。
ちっとも、お礼ができません。
ある時から、こう思うことにしました。
このお礼は、他の人に回そうと。
私も同じ心構えで。
/志賀内 泰弘(10年後の世の中を良くしようという「プチ紳士を探せ」運動代表、編集長)
メルマガ「プチ紳士を探せ!運動事務局“ギブ&ギブメルマガ”」より引用
P.S 私も全く同じ気持ちです。私を支え、助けて下さった多くの人達に、なかなか
恩返しができません。ただ、心の中でいつも感謝しています。今日は特に、
このメルマガを美老庵・師匠と太極拳のS先生に捧げたいと思います。
♪伯母お薦めの石切名物、よもぎうどん定食。かやくご飯か、ちらしご飯を選べて、北海道のジャガイモが付いている。このよもぎは、生駒山で取れるそうな。血液がサラサラになるんだって。ご飯が食べ切れない時は、パックに詰めてくれる。こういう細かな配慮がうれしいよね。