私は日頃、殴る蹴るといった格闘技には取り立てて興味がない。まして
ボクシングの試合を最初から最後まで見るというのは、皆無に等しかった。
だが、今日だけは違う。WBCフライ級タイトルマッチで、絶対に勝たせ
たい男がいる。それが日本王者、内藤大助(33歳)だ。私は彼を初め
て見た時、ギター侍が転職して、ボクサーになったのかと思った(笑)。
あだ名は「最短男」。というのも、タイでポンサックレック・グラティン
デーンジムのWBC世界フライ級王座に挑戦し、世界フライ級タイトル
マッチ史上最短の1ラウンド、34秒K.O負けを喫したからだ。
内藤はずっといじめられっ子で悩み苦しんで、強くなりたい一心でボク
シングを始めたと言う。対戦相手のデーハーな亀田大毅(18歳)とは
対照的に、記者会見でも所属ジムの会長と共に、「まだトランクスや
グローブなどのスポンサーを大募集しています。よろしくお願いします」
と頭を下げていたのが印象的だった。
その姿を見て、今回は何が何でも、この男をチャンピオンにさせたい。
絶対コイツを勝たせたる!と、なーぜーかー私の中の闘魂がメラメラ
と燃え上がってしまった(笑)。
試合前から“ビッグマウス”の亀田大毅は、「負けたら切腹する」だの
「内藤はゴキブリ」だの、「俺はK.Oするよ。見とってくれればわかる。
俺のパンチは宇宙一や」と散々のたまっていた。
ホンマにコイツはアホやなと思いつつ、「フン、実力を証明するはずの
日本人との初対決で、お前に思い知らせたるワイ」と、自分がリング
に上がるが如くエキサイトしていた私。未空母が「一体どーしたのよ」
と聞くので、「別に」と軽く沢尻ってみた(笑)。
試合が始まると、TVの前で「内藤、いけーいけー」と一人大騒ぎ!
クリンチの意味もわからない超ド素人の私は、亀田のガードは作戦で、
前半は体力温存でいくんだなと思っていた。が、しかし、ラウンドが
進んでも、パンチらしいパンチが出せないじゃん。
それに対して、30戦を超すキャリアを持つ内藤の方は技術で勝っていた。
誰が見ても、判定では内藤が優勢。オープンスコアリングシステムに
より、4ラウンド毎に判定を発表するのは、わかりやすくていいね。
結果、内藤3:0でリード。これは公平だと思う。最終12ラウンドの亀
田は、クリンチの際に内藤を投げ倒して、減点。その直後に、今度
は意図的に投げようとして、減点合計3だもん。あちゃー、逆ギレ?
もうあまりのブザマさに見てられんばい。この時点で自暴自棄になり、
試合を捨ててた気がするよ。まぁ、何とも情けなかぁ。内藤をゴキブリ
と読んだ亀田は、そのゴキブリに負けたんだから、ゴキブリ以下って
コトだよね。まさに、ゴキの切腹斬りっ(笑)。
内藤もレフリーがブレイクした際、亀田の後頭部を殴って減点1とな
ったものの、やっぱ最初から勝ちにいってたね。とにかく勝つ事しか
考えてなかったと思う。ただ、それだけ。フォーカスは大事だ。
記者に「何のために戦うのか?」と聞かれ、「国民のため」と答えた
内藤は、まさにプレッシャーの中、期待に見事に応えてくれた。今後
は防衛街道まっしぐらだ。顔晴れ、内藤大助! そして、ココロから
おめでとう! ちなみに内藤は、もし生まれ変わったら、女の人に
なりたいそうだよ(笑)。そんな彼をこれからも応援しようと思う。
♪遠方の友人が「お百度を踏む代わりに、道場で100回受け身を取ります」と誓いを立てた上で、稽古をする時に身につけていた稽古着で作った「てるてる坊主」。頭の中には聖塩が入っており、神社の御神木にお酒と塩を捧げ、その場で顔を書き入れたんだとか。「空と交信するマスコットは、未空さんのものですよ」と送ってくれた。数年ぶりのクライアントの方から、立て続けに連絡が入ったのも偶然ではないだろう。てるてる坊主に込めた友人の温かさと優しさに、心から感謝している。早速、部屋に飾ったよ。いつもどうもありがとう! 明日、天気にな~れ。