現在42歳の男性は13年前の12月、運転中にいきなり道路に飛び出して
来た人を跳ね、死なせてしまった。被害者の家族からの言葉や日々苛ま
れる良心に、何度も自殺を考えた。結局、裁判で無罪の判決は下ったも
のの、この交通事故は彼の心に大きな傷を残す。
やがて彼は被害者の冥福を祈るため、毎日近所の神社に足を運ぶように
なる。そして3年後の8月、いつものように神社にお参りしている時、頭上
に大きなオーラの手裏剣のようなものが出現し、彼の全身を貫いた。この
オーラの手裏剣は、後日部屋にいる時にも、再び同じように彼の全身を
貫いた。
続いて時を置かず、目の中に古代文字のメッセージが浮かび始め、通常
では「見えない存在」や「聞こえない声」を認識できるようになり、ヒーラー
(感応伝達者)としての道を余儀なくされる。
人の死の代償として授かった高いヒーリング能力は、まさに振り子の法則
だろう。人を治す正の力は、人を殺す負の力でもある。マザー・テレサは
他の修道女より祈りの時間が長かったと聞いた事がある。
マザーはこの振り子の法則を理解していたので、自分をより厳しく戒め、
律する力を神に祈っていたのかもしれない。またマザーは必要な人には
ヒーリングをしていたが、この事が知られると、世界中から人が押しか
けて来てしまうので、「この事は内緒にしておいてね」とヒーリー(ヒー
リングを受ける人)にお願いしていたそうだ。
私は真のI Love Meを得るために、強烈なI Hate Meを体験させられた
とは言えないか。「I Love Me」は空庵の根幹だからだ。簡単に手に
入れたものは、簡単に奪われる。自民党の復党議員に翻弄される刺
客達を見て、そんな言葉が思い浮かんだ。これも振り子の法則だろう。
何かを体験する度に思い出す太極拳のS先生の名言がある。
「相反するものを同時に抱えているのが自然の姿。光が強ければ
強いほど、闇も濃い」
これこそ真実であり、全ての極意だ。