「履き物を揃えると、心も揃う」
塩田氏は「人間とはそういうもの。乱れた場所の中では、人の心まで乱れる」
と言う。私の愛読書「合気道修行(塩田剛三著:竹内書店新社刊)」には、
そんな極意が随所に散りばめられている。
“悪い奴につけこまれるというのは、こちらにそういう乱れが生じているから。
脱ぎ散らかされた靴が、彼に盗みを働かせているとも言える。しかし、それ
がきちんと整頓されてしまうと、相手も手を出しづらくなる。盗もうという悪い
意欲が、そこでなくなってしまう。相手の敵対心を封じるという合気道の
極意が、ここに生かされた訳です。
これがもし、犯人を捕まえて懲らしめていたらどうなるだろう。そいつは怒られ
た時だけ小さくなっても、自分で納得して止めた訳ではないので、また同じ事
を繰り返すかもしれない。それに反発心が生まれて、私達を恨んだ事だろう。
そうならなかったという事は、私は多分、彼が何かを自分で感じてくれたんだ
と思う。それがたとえ意識したものではないとしても、彼に盗みをためらわせ
た何かは、きっと彼の心に根づいてくれたのではないだろうか。
理屈はどうでもいい。大切なのは、心に宿るという事。心に宿ったものこそが、
その人にとって本物なのだから”
「他人の説得より本人の納得」by 未空(笑)。これは事実ではないだろうか。
自分を振り返ってそう思うのだ。どんなに人に勧められたとしても、自分が
納得しなければ続かないし、真剣に取り組まない。だから、身につかない。
少なくとも、超飽きっぽい私はそうだった。
そして、塩田剛三氏と太極拳のS先生が同じ事を言っているのがシンクロ
に思えた。それは・・・
次回に続くっ。
♪デザイナーの友人の個展初日、お花を持って駆けつけてくれたうれしい仲間との陶芸談義に花が咲く。それにしても準備が大変だったろうなぁ。どれも力作だ!