2006 年 5 月 29 日 のアーカイブ

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人生航路①

2006 年 5 月 29 日

未空母方の祖父こと目白のおじいちゃんは現在、生きていれば106歳。
孫の中で女の子は私だけだったので、それはそれは可愛がってくれた。

おじいちゃんは葡萄が大好きで、「未空ちゃんも葡萄が好きだから、
葡萄娘だね」と言いながら、2人で一緒に食べたのを覚えている。

いつかおばあちゃんとのなれそめを聞いたら、ものすごーく照れなが
らも、「ぽっちゃりしてて可愛かったんだよ」とノロけてくれた。美智子
妃の大ファンで、御成婚のパレードも見に行ったらしい。

スケートやバイオリンなど多趣味で好奇心旺盛。晩年は油絵を描いて
いた。孫の中でも特別だった私は、とても気に入ってたマルチーズの
絵をプレゼントされ、今でも机の上に飾っている。銀の額縁も器用だ
ったおじいちゃんの手作り。「未空ちゃんへ」と書かれたこの絵は、
私の生涯の宝物だ。

先週末、未空母が同窓会で、貴重なコピーをもらって来た。日付は1955
年11月、ぬわんと51年前のモノだよ。家族も一度も見た事がないという。
それこそが、おじいちゃんが定年退職した時の社内報だった!

30数年間、ひたすら栃木県足尾の興隆のために働いてきた、おじいち
ゃんの最終肩書きは「選鉱課長」。それにしても55歳のおじいちゃんは、
こーんなにも若々しかったのかと、未空母も私も驚いてしまった。

社内報の「人生航路」というページで、インタビューを受けているのだが、
大正時代に就職し、戦前の苦しい日本を生き抜いた、私の知らない
おじいちゃんの生き様、仕事人生が見えてくる。
20060529

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