2006 年 5 月 23 日 のアーカイブ

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あっ、試されてる

2006 年 5 月 23 日

「最近の営業マンの忘れ物」

さっきまで、ある有名な方の営業テクニックに関するテープを聞いていた。
ビジネス系では、誰でも知っているような超有名な営業コンサルタントの方。
今日は、それを聞いていて、ふと思った事について。

私は、雑誌やフリーペーパーに、よく広告を出すので、
広告代理店や雑誌の広告営業の人達と接する機会が多い。

私の事業はセミナーが入り口になっていて、まずは集客が大事なので
広告の話は、きちんと聞きたい。
だから、電話でも話を聞くし、来社も歓迎。

相手の営業さんは、あまりにも簡単にアポが取れるので、
逆に拍子抜けする事もあるくらい、ウエルカムな態勢でいる。

そんな訳で、昨年から、何十人も広告営業の人にあった。

しかし、
「この営業さんとは、ずっと付き合っていく価値があるな」とか
「この人には、安心して仕事を任せられるな」
と感じる人には、残念ながら、一人も会った事がない。

そればかりか、呆れるような人がほとんど、というのが正直なところ。
例えば・・・

まず、こちらの事を何も調べていない。
「御社のセミナーは、どんな人が対象なんですか?」なんて
ちょっと信じられない質問を平気でする。

ホームページくらい見て来てよ。全部、書いてあるから。

出稿した後に、「広告の反応はどうですか?」と
フォローしてくれる営業さんも、ほとんどいない。
したがってリピートの営業にも、全然来ない・・・アンビリーバブル

それ以外にも、お粗末な話は山ほどあるが、
嫌な気分になるので、書くのは止めよう。

今日書きたいのは、彼らの悪口じゃない。

ネット上では、様々な営業テクニックの情報商材があふれているし、
本屋さんにも、著名な営業コンサルタントの本が並んでいる。
さっき聞いていた、有名コンサルタントのテープもそうだ。

接触回数を増やすテク、相手をほめるテク・・・
〇〇の法則だの、心理学でいう〇〇効果だの、色々裏付けがあるらしい。

でも、彼らにそういうものを学んでもらっても、
きっと営業成績の向上には繋がらないと思う。

なぜなら、彼らには、テクニックが乗るべき土台がない。

営業マンの土台とは、
「お客さんの事業を発展させるために、自分に何ができるだろう?」
と真剣に考える気持ちだと思う。

アポが取れた相手に対し、そういう気持ちを持っていれば、
HPも熟読して来るだろうし、どんな広告を出せば効果があるのか、
過去の類似広告の調査や、対象となりそうな知人へのヒアリング等
やれる事はいくらでもある。

自然とそれができるだろうし、そこにテクニックなんか全然必要ない。

私が思うに、
営業結果 = 土台(心)× 戦略 × テクニック
掛け算なので、土台がゼロなら、戦略やテクニックが
いくら大きくても答えはゼロ。

最近は、「手っ取り早く儲かる」「すぐ効果が出る」というような
情報商材や書籍がよく売れているようですが、
心(土台)を置き忘れたテクニックには、何の力もありませんぞ。

と偉そうな事を言っている私自身も、
「簡単に、お手軽に、結果が出せる方法がある」と言われれば
つい気持ちが動き、心を置き忘れそうになる。

そんな時に、自分を戒める呪文をお教えしましょう。

「あっ、試されてる」

/増澤 陽策(起業サポーターズ倶楽部代表)
20060523

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