Netの世界にはオタクな方々がいて、神話を現代風にアレンジして伝えて
いるサイトがある。コレが実におもしろく、且つわかりやすい。エジプト神話
も例外ではなく、今回は超コワ~イ女神セクメトの誕生&世界破壊計画
の顛末を語った物語を、そのサイトから引用させて頂いた。非常謝謝!
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この女神を生み出したのは、かの太陽神ラーだった。それはまだ、神々が
人間と同じ肉体を持ち、この地上にいた時代の事。長生きとはいえ、肉体
を持つ以上、神々も年は取る。ラーがそうだった。
いい加減年をとり、だんだん耄碌(←モウロクって読むんだね(笑))してき
ていたラーを指差して、人間達はジジー呼ばわりし、いい加減、議員バッジ
を返して引退しろよと声高に語り始めた。わかりますがね、その気持ち。
しかしラーは、権力に固執して「終身現役」とか言い出す、嫌なタイプの
為政者だったので、そんな意見には耳も貸さない。更に人間というのは、
自分が作ったもんだと思い込んでいるので、「創造主に逆らうとは、何たる
愚か者達めが。貴様らなど、ワシのために祈る人形よぉ!」くらいの勢い。
オイオイ、人間を作ったのはクヌム神じゃぁなかったっけ? とかいうツッ
コミは、このジイさんには聞こえていない。世界はワシのもの。ワシのも
のはワシのもの。ムチャクチャだ。
心優しいオシリス神や人間びいきの大気の神シュウなどは、ラー
に思い留まるように言うが、頑固ジジーと化したラーは聞かない。
「ええぃ、貴様らまでワシを愚弄するのかっ。さては、このワシを
亡き者にして、王座を奪おうというのだな?」「そんな事しません
ってば」何かもう、誰も信じられなくなった独裁者状態。そんなラー
はお供も連れず1人こっそり、大地の神ゲブの元に相談に行った。
ゲブは大地そのもの。ラブラブだった妻・天の女神ヌトと引き離されて、
今でも妻と再びくっ付いてイチャイチャしたいと思っている。つまり
「世界は混沌としていた方がいい。天と地はくっ付いてた方がいい」
と思っている。
しかも、ラーに思い留まるように言った大気の神シュウは、自分と妻を隔て
た張本人だったり。そんな人に相談に行っちゃうあたり、人選を間違えてる。
ゲブは「愚かな人間など滅ぼしてしまえばいい。何を迷うのだ? お前は
偉大なる神だろう」などとたたきつける。ラーも相当単純なもんで、「そうか、
そうだよなぁ。このワシが一番エラいんじゃ。よーし、バカにしおった連中
に神罰を与えてくれるわ。フハッハッハッ」な~んてキレちゃって。
戻るなりラーは、自らの右目をブチブチブチっと抉り出し、激痛にうめきな
がら、その右目に己の憎しみと痛みを込めた。こうして生まれたのが、
セクメト女神である!
♪浜離宮の海沿いの道を歩くと、どことなくSan Diegoのコロナド・ブリッジから眺めるダウンタウンに似ている気がした。日本の夕焼けは夕焼けであり、サンセットとは呼ばないんだよね。だって、夕陽の色からして違うんだから。