2005 年 12 月 8 日 のアーカイブ

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降魔大師

2005 年 12 月 8 日

深大寺の境内で見つけた絵馬には、かなりユーモラスで、どことなく宇宙
人っぽいヒトが描かれている。このヒトこそ、厄よけの大師様として知られ
る元三大師だった。ちなみに、この元三大師様、実は「おみくじ」を最初に
考案した人でもあるとか。空庵にも御未空慈あるからね。感謝しなきゃ!

元三慈恵大師・良源上人(912~985年)は正月3日に亡くなったので、
この呼び名があるそうな。比叡山の18代の座主で、天台宗の“中興の祖”
といわれ、数々の霊験や説話が残っている。降魔大師、角大師、豆大師
などの異名を持つというから、やっぱね。

だって、元三大師の護符は、角が生えて、目はグリグリ。口は耳まで
裂けて、あばらが浮き出てるんだもん。フツーの仏様系のイメージと
はほど遠い。ちょっとデビル入ってますぅ(笑)。

疫病が流行していた984年(永観2年)、元三大師は鏡の前で座禅をし、
自らの姿を骨ばかりの鬼に変えた。その姿を写した弟子の絵をお札に
刷って、家々の戸口に張るように命じ、疫病を退散させたという。

自ら鬼となって魔物と闘うので、「降魔大師」の名があるんだとか。
カラダを張って民衆を守ってくれた姿に、私は惹かれたのか。元三
大師の絵馬を見た瞬間、そこだけ浮き上がっているような気がして、
他にはない何かを感じた。ある種のパワーとでもいえばいいのだろ
うか。その時、ふと降魔大師とソックリなキャラクターを思い出した。

それは世界を放浪した末、インドネシアが気に入り、現地の女性と
結婚した日本人Gさんだ。バリ島に住むGさんがお土産にくれたTシ
ャツは、彼自身がデザインしたもので、まさに降魔大師が縦笛を吹い
ていたっけ(笑)。大師は深大寺に自刻像を納めたが、室町時代に
深大寺が火事になった時、元三大師像だけは五大尊池に自ら飛び
込んで無事だったという。さすが、危機管理バツグン!

そっか、あれは魔除けTシャツだったのか(笑)。Gさん、どうもありが
とうございます! これからも大切に着させて頂きますね。
20051208

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