未空母はいつも一番近いスーパーで買い物をする。何てったってマンションの前
にあるので、つい大量に買い込む事もしばしば。今日もたくさんカゴにアイテム
を入れ、レジに並んでいた。レジの前には最後の追い込みで、ちょっとした物
が置いてある場合が多い。私もよく並んでる間、雑誌の星占いをペラペラめくっ
たりする。コンビニなんかもそうだが、レジの脇には一口ようかんやドラ焼き、
新種のタブレット系のミントキャンディーetc. 100円ぐらいだと、ついでに
買ったりする事もあったりして、人間心理をよく突いてるなぁと感心する(笑)。
未空母がちょっとレジから外れかけた時、70歳過ぎくらいのおじーさんがすぐ
後ろにいて、「どうぞ。あなたが先でしょ」とスペースを空けてくれた。ふと見る
と、未空母のカゴはてんこ盛りだが、おじーさんの方はスイカが1切れだけ。
気の毒に思って、「お先にどうぞ」と声をかけたらしい。すると、そのおじー
さんが「アンタ、幸せだねぇ」と言いながらニッコリしたという。幸せだねぇ
というのは、余裕があるねぇ、恵まれてるねぇとも受け取れる。このおじー
さんは普段、あまり人から譲られた事がないんだろうか。いずれにしても、
何気ない気遣いがよっぽどうれしかったに違いない。
譲るというのは、簡単そうで難しい場面がある。以前、知人が電車内で、
おじーさんに席を譲ったところ、帰り際に「ショックでした」と告げられ、
こっちの方がよっぽどショックだったという話を聞いた事がある。この
事件以来、「2度とじーさんには席を譲ってやんない!」と宣言していた。
知リ合いの60代の女性は、電車で席を譲られた事にショックを受け、髪を
染めるようになった。確かにシチュエーションは違うが、未空母がスーパー
で出会ったおじーさんのように、譲られた誰もが感謝して「アンタ、幸せ
だねぇ」とは言わない。
未空弟2号が「最近さぁ、車に乗ってる時、道を譲ってやっても挨拶しない奴
が増えててさ。ネズミ取りに遭遇して、ウィンカーで知らせてあげても、通じ
ない奴もいたりして、そういうのって誰も教えてあげないのかなぁ。俺の時代
って仕事の先輩がいて、なかば常識だったんだよね」と嘆いてたっけ。
同じ日本語を話す同士でも、コミュニケーション不足が目につく。ましてや、
譲り合いなんて夢のまた夢なんだろうか。いずれ私も席を譲られる時が来る。
だったら、せめて今ぐらいは「アンタ、幸せだねぇ」と言われる自分でありたい。
日頃の自戒をこめて。
♪今日のH.I.S 新宿本店には初めて行ったんだけど、何であんなにスタッフが多いの? でもウロウロしてると、すぐに声をかけて来て、担当カウンターまで案内してくれるから親切だわ。「ありがとうございます」と大きな声をかけまくって、まるで魚屋にいる気分なんだけど、若さと活気を感じた職場だったね。顔晴れ、H.I.S!