2005 年 8 月 9 日 のアーカイブ

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未空武者修業第参弾「きくち体操」

2005 年 8 月 9 日

人の名前が付いているモノは体操でも何でも、創始者は大抵カリスマ的存在だ。
だが、そのカリスマも確実に歳をとる。私の太極拳の師家(←宗家のようなもの)
が7/3に亡くなった。野口体操の野口三千三先生もこの世にいない。練功はまだ
ご存命か。創始者から直接、指導をしてもらうというのは、貴重な体験なのかも
しれない。その点、きくち体操の創始者である菊池和子先生はバリバリの現役
だった!

野口体操同様、名前は知っていたがどんな体操だかは全くわからず。とりあえず
品川・高輪口から徒歩5分の「NIHONDO漢方ミュージアム」で行われた「きくち体操」
の1Dayセミナーに参加した。教室に入った途端、強烈な漢方薬の臭いが漂っていた。
生徒は20名ぐらいで全員女性。平均年齢も若く、会社帰りのOL系が中心だ。

心と体のエクササイズ「きくち体操」は、40年前からホリスティックな視点で、たく
さんの人のからだ育てを支え続けている。きくち体操の動きは、体のつくりに沿った
もので、自分自身を知り育てる事が目的だ。

人間の体の構造、特に骨格と筋肉の繋がりを、体を動かしながら体感・理解する事
から始まる。動かす部分に意識を集中させながら、体の中の筋肉をくまなく動かし、
育て続ける事により、2つの大きな効果をあげる事ができる。

「動かす必要性」を正しく理解して、意識して動かし育てる時、人間が健康に生きて
いくための筋肉が育ち、更に意識して動かそうとする刺激によって、脳は最大限に
活性化する。また、脳から筋肉に伝わる運動の指令の回路を育てる。

私達は丸ごと1つの自分を感じにくいが、自分の体を意識してくまなく動かす事で、
自分の実体を捉える事ができ、心と体は一体化されていく。この自己認識をベース
に前向きな精神が育ち、結果、自己の持つ力が引き出される。動きはゆっくりとし
て激しくないので、高齢者や病弱な方にも問題なく、効果がある事が実証されて
いる、との事。だが、ちょっと待ったーっ! 

私は終わった後、急性腰痛になってしまったんだよ(泣)。といっても、翌日には
ほぼ治ったけどね。それだけ体がなまってる証拠なんだけど、これを毎週やっ
たら、確実に私の体は崩壊する。薬でも何でも効果がすぐに実感できる=即効性
があるというのは、それだけ強いんだという事。つまりハードなんだよね。途中
で足を攣って、インストラクターにケアされるしぃぃぃ(笑)。

自分で動かそうと意識して動かした刺激が、特に脳を活性化し、更に脳でプログ
ラムされて運動の神経を育て、自分を感じ取る感覚の脳も育てる。そして、体中
を意識してくまなく動かす時、脳は最大限に活性化する。つまり、意識して体を
動かす事は、脳を育てる事である。うーむ、確かにその通りだ。

「この体以外に生きていく道具はないのよ」
「筋肉はかけがえのないもの。だから動かし育てて」
「花に水をやるように、食事や睡眠をとるように、体を動かす事はいきるためには
 不可欠な事。育てていけば、人はいくつからでも良くなっていける」
「自分の意志で生まれて、自分の意志で今まで生きてきたのだから、人のせい
 にしないで」
「自分がダメだと言ってしまったら、細胞の1つ1つがダメだとあきらめて、力が
 出せなくなってしまう。きっと大丈夫と思った時に、初めて細胞は良くして
 いくために力を出せる」
「いつも外ばかり気にして、周りと比べて不満ばかり言う。自分自身に思いを
 向けなければ、体は良くなっていけない」
「自分でやるしかないのよ。自分で良くしていくしかないから、人と比べても意味
 がないの。みんなできるところから少しずつやっていくのよ」etc.

菊池先生はずっとエネルギッシュに叫んでおり、ものスゴいバイタリティで教室
全体を引っ張っていく。もう70歳近いというから、まさにカリスマだ! 私は
じわじわタイプであり、ハード系は苦手なんだとゆーコトを再認識した。私に
とって「きくち体操」は月1でちょうどいいぐらいだ。

予定の2時間をオーバーし、拍手と共に終えると漢方茶の無料サービスが待って
いた。私が飲んだのは活元茶だったかな。帰りに菊池和子先生の著書(海竜社)
を買った。「感覚が磨かれて感性になります。感性によって、知識が知恵に
生まれ変わります。感性は外界をのぞく窓」という一文が目に止まった。

そっか、ノゾキ窓か(笑)。どーせなら、ドーンとでっかく開け放とうではないか。
そして、新しい風をどんどん入れよう♪
20050809

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