私が所属する太極拳では、「太極」という会報誌を発行している。いつもパラパラと
めくって捨ててしまうのだが、ふと河野太通老師の写真が目についた。ふーん、この
ヒト師範なんだ? 「碎啄同機(そつたくどうき)」を通して真理について述べていた。
碎啄同機というのは「碎」というのは、卵の中で雛鳥が嘴で叩く。「啄」というのは、
親鳥が外から叩く事。碎と啄が早すぎても、遅すぎてもいけない。同時に行われないと、
生命が生まれない。機を一にして行われる事が大事、という中国の唐の時代にやかま
しく言われた事。碎啄同機の眼(まなこ)はわかっているが、用(働き)を理解して
いない。用とはどういう事か? 腕利きの和尚は碎啄しない。碎啄をすると命を失う。
碎啄をしない碎啄の仕方。充実したはち切れんばかりの弟子を叩く。弟子と師匠の間
に充実した生命の躍動があって、初めてこの世界の真実に気づいて、新しい生命が
生まれる。美老庵・師匠やS先生は、仏教でいう「対機説法」だ。高みから降りて
来てくれて、私の成長段階に応じた話をしてくれる。そして、また元の位置に帰って
行く。その繰り返しだ。一生かかっても同じ所には並べない。私がどんなに成長して
も、それ以上に相手の進化が早いのだ。世の中には上には上がいる。いつもそう思う。
そして、そういう人に会う度に刺激を受け、私も進化・深化したいと願う。
生きてる間にどこまでいけるのか? 全てはワタシ次第だ。その責任は重い。美老庵・
師匠(鎌田康秀←2004年3月30日のDiaryにUPされてますぅ)のまたの名は“弁強精”、
勉強せい(笑)。「貴女にとっての私(康秀)の如く、クライアントにとっての貴女
となって頂きたい」と言われたっけ。師匠、スミマセン。じぇんじぇん成長できて
なかとです・・・ヒロシです。