千葉から東北自動車道をノンストップで走り続けること3時間半。お目当ての美術館に辿り着いた。
財団法人「諸橋近代美術館」は、ゼビオ株式会社の創立者、諸橋廷蔵氏(1934~2003)が約20年
にわたり、蒐集した美術作品と美術館用地、建物等を1999年(平成11年)に同財団に寄付し、
同年6月に福島県の景勝地、裏磐梯の五色沼入口に開館した。朝日新聞に開館の広告が載った
時から、ずっと気になっていたが、車がないとムリな場所だったので、半分あきらめていた。だがしかし、
今回、ひょんなきっかけから、車で連れて行ってくれるという人が現れ、夢が叶った! 有り難い(号泣)。
磐梯朝日国立公園内に建つ、中世の西洋建築を想像させる美術館建物と、世界屈指のサルバドール・
ダリのコレクション、及び西洋近代絵画の2つのコレクションが特徴となっている。3万平米の敷地内に
2,000㎡の面積を持つ美術館建物の内観は、天井の高さが9mある展示ホールに、外光を多く取り入れた
開放的な空間が特徴的といえる。また展示ホールは、彫刻作品の展示にふさわしい自然な造りと、他の
6つの絵画展示室を結びつける機能を持ち備えている。エントランスホールには、ミュージアムショップ
とカフェを併設しており、窓から磐梯山の噴火口を望みながら、休憩する事ができる。外の庭園は自由
開放しているので、池の周りの散策などに利用できる。裏磐梯の美しい自然と共に、個性豊かな作品を
ゆっくりと楽しめる環境があるワケだ。今年は、ダリの生誕100年祭という事もあり、私が初めて見る
大作「テトゥアンの大会戦(1962年)」があってコーフン状態(笑)。その部屋に入った瞬間、手がビリ
ビリする。うわーっ、ものスゴいエネルギーだ! 苦節(?)5年、Dreams come trueだよ。ダンテの
「神曲」の挿し絵を版画で作成してるんだよね。ブロンズの彫刻作品も初めて見た。ダリの絵は、今と
なってはクラシックだ。緻密で高度なデッサン力+豊富なイマジネーションが見事に合体し、ダリ特有
の世界を作り上げている。いずれスペインに行きたいなぁ。コレもDreams come trueになるだろうね。
フッフッフッ。美術館を堪能した後は、近くにある1回500円の元湯・川上温泉へ。ここは天然竹炭の
温泉なんだそうな。♪会津磐梯山は 宝の山よ 笹に黄金が なりさがる~と歌われているように、
大同元年(っていつ頃(笑)?)と明治21年の爆発前は、うっそうとした笹竹に覆われていた霊山だ
ったが、爆風によって笹竹が炭なり、地層を形成し、その地下よりこんこんと湧き出した温泉なので、
生きとし生けるものを元気にする活性作用があるんだとか。確かに、お湯が柔かいんだよね。最初
は貸し切り状態だったので、自然と「ほぇぇぇ~。生き返るぅぅぅぅ~」となり、顔がだらしなくなる(笑)。
帰りは喜多方に出て、ラーメンを食べようという事になり、車を飛ばすと、爆発の際にできた桧原湖
(ひばらこ)が見えた。クーラーを止め、窓を全開にすると、夏の夕方の草いきれに圧倒されたよ!
蜩(ひぐらし)の喚き(わめき)に包まれ、畦道に咲く大きな向日葵と青々とした田んぼのコントラス
が美しい。まるで夏休みの絵日記だ。気分は一気に、小学生ぐらいまで遡る。こういう感覚をずっと
忘れてたなぁ。今日は、カラダ全身に染みこませよう。私の感性を呼び起こせ。喜多方で入ったラー
メン屋さんは「福来軒」といって、ジモティ御用達のお店。店内中、芸能人のサインだらけだった(笑)。
定番のラーメン&餃子を頼んで大満足。器からしてノスタルジックなんだよね。街の巨匠☆☆☆です。
未空母リクエストの柏屋の薄皮饅頭を買い、帰途に着く。道路もスイスイで事故もなく、最高にリフ
レッシュできたよ。連れて行って下さった方々、どうもありがとうございました! ココロより感謝です。
「諸橋近代美術館」公式サイトはこちら→ http://www.dali.jp/