泥棒達が宝の分け前で、ケンカしている場面に、ある王子が通りかかります。
その宝というのは三つ。「履けば千里を飛べる長靴」「着れば姿を隠せるマント」
「鉄までも切れる剣」。ケンカの仲裁に入った王子は、その全てを買い上げて、
泥棒たちにお金を払うことにしました。街に入ると、そこの王女様が、本当は
結婚したくない王様に嫁いでいくという話を聞きます。王子は、持っている3つ
の宝を使えば、絶対に王女を守れるという自信の元に、助けに向かいます。
しかし、いざその王様と戦うシーンになると、持っていた宝が、全て偽物だと
いう事に気づかされていくのです。そればかりか、本物の「3つの宝」を持って
いるのは、その相手の王様。ほとんど裸一貫になった王子は、それでも王女
を守ろうとします。しかし、王様の方はそれを見て、自分の勘違いに気づき、
戦いを止めます。そして、こう言うのです。「あなたは私に勝った。私は私自身
に勝ったのです」。王子も王様も、宝さえあれば、王女を守れると思っていた
のですが、それは2人のカン違いでした。本当に大切なものを守るために
必要なのは、宝ではなかったのです。私達も勝つという事、守るという事、
成功する事、幸せになる事、何かカン違いがあるかもしれません。
/芥川 龍之介「三つの宝」
♪今日のもしかして in 船橋♪ やったら回転寿司が多いような気がするのは、単に私が好きだから? いや、でも絶対に多いゾ。多いハズだ(笑)