夜、NHKで「ホームレス」のドキュメント番組をやっていた。日本のホームレス人口は、
約24000人で、地域では大阪が一番多いのだという。リストラや倒産等、様々な事情で、
ホームレスを余儀なくされてる人が、こんなにも多いのかと改めて驚いた。以前に見た
マット・ディロン主演の「天使の降りた町(だったと思う)」というアメリカ映画が、心に
残っている。NYが舞台(だったと思う)のとても地味なホームレスの映画なのだが、今回
のNHKの番組にも共通している。それは、一人の中年の男の生き方が、大きく変わって
いく点であろう。私は一人で涙ぐんでしまった。「今まで生きてきて、人に必要とされた
事がなかった人間、感謝された事がなかった人間の手を、お年寄りがギュッと掴んで、
ありがとうと言ってくれるんですよ。それは本当にうれしい事ですよ」と顔をクシャ
クシャにしながら語る、元ホームレスの50代の男性。何て素晴らしい笑顔なんだろう!
ホームヘルパー2級の資格を取るため、無遅刻・無欠勤で通い続け、皆勤賞をもらった
彼は、ボランティア先の福祉施設で、その仕事ぶりが認められ、見事に正社員として
採用された。思わずTVの前で拍手をした私(笑)。だって、本当に良かったって思った
んだもん。ホームレス支援団体の仮住まいから、きちんとアパートを借りて独立できる
ようになったら、音信不通の両親と兄弟に土下座して謝りたいと言う。過去の事は取り
返しがつかない。でも、これからは一から出直して、がんばりたいという彼の決意。
私がこんな事を言うのは僭越だが、彼を許してあげてほしいと心から願う。ここまで
立ち直る事のできた素晴らしい人間だよ! 私は尊敬している。スゴいと思う。
「もう大丈夫ですよ。心配しないで下さい」という彼の笑顔に嘘はない。地獄を味わ
ったからこそ言える、人間の底力から涌き出る強さだ。彼の生き様に元気をもらえたな。
♪今日のいいコト♪ 久々に良い番組が見れて、心が温かくなった。どうもありがとう!