ナイロビでビジネスを学ぶ学生相手に、ある日タイム・マネジメント(時間の管理)
の講義がありました。それは学生達にとって、一生忘れられないものとなりました。
頭の良い学生達を前に、講師は「それでは、ちょっとした頭の体操をしよう」と言い、
1ガロン(4~5リットル)の鍋を取り出し、壇上に置きました。講師はこぶし大の石も
用意し、一つずつ丁寧に鍋の中へ敷き詰めていきました。鍋いっぱいに石が敷き
詰められたところで、講師は学生に質問しました。「この鍋はいっぱいですか?」。
これに対し、教室中の学生が「はい」と答えました。講師は「本当に?」と言い、
壇の下に手を伸ばして、砂利の入ったバケツを取り出しました。そしてその砂利を
鍋に注ぎ、砂利が石の隙間を埋めていくように鍋をゆすりました。そして、もう一度
学生に質問しました。「この鍋はいっぱいですか?」。
学生達は既に、講師の言わんとしている事を感じ取っていました。
「多分違うと思います」と学生の一人が答えました。「その通り!」と講師は返しました。
講師はまた、壇の下へ手を伸ばし、砂の入ったバケツを取り出しました。その砂を石
と砂利の隙間を埋めるように鍋に注ぎ込み、講師は再び質問しました。
「この鍋はいっぱいですか?」
今度は教室中の学生が、大声で「いいえ!」と答えました。講師はまた「その通り!」
と返しました。今度は、講師は水差しを手に取り、鍋がいっぱいになるまで水を注ぎました。
それから教室を見渡し、「この例から、何がわかりますか?」と質問しました。一人の学生
が手を挙げて答えました。「予定がどんなに詰まっているように見えても、本当に努力
すれば、もっと予定を詰める事ができるという事です」「違います!」と講師は答えました。
「今の例からわかる事は、そんな事ではありません。ポイントは、大きい石を最初に
入れなければ、後から大きい石を入れる事は、決してできないという事です。皆さんにとって、
人生の中で“大きい石”は何ですか? 恋人との時間、信仰、教育、夢・・・? そういった
“大きい石”から、まず予定に入れていかないと、それらが予定に入る事は決してないのです」。
今夜でも明日の朝でも、この話を思い出したら、「自分の人生にとって、“大きい石”って
何だろう?」と自分自身に問いかけてみて下さい。その“大きい石”が見えたら、それをまず
予定に入れてみましょう←私の“大きな石(=意志でもあるよね)”って何だろ(笑)?