ブラッドリーの請求書
あるところに、ブラッドリーという男の子がいました。
8歳になった頃、ブラッドリーは何でもお金で、
価値を決めるようになっていました。
目につくもの全ての値段を知りたがります。
そして値段の安いものは、価値のないように思えるのでした。
ある朝、ブラッドリーはきちんとたたんだ小さな紙を、
お母さんの食卓の前に置きました。
その紙を広げたお母さんは、ビックリしてしまいました。
そこにはブラッドリーの字で、こう書かれていました。
「ブラッドリーからお母さんへの請求書」
・おつかいの代金 3ドル
・肩叩きの代金 3ドル
・犬の散歩の代金 2ドル
合計 8ドル
お母さんは読み終わると、ニッコリ笑って、何も言いませんでした。
夕方、お母さんはブラッドリーの机の上に、
あの請求書と8ドルをのせました。
そのお金を見ると、ブラッドリーはパッと目を輝かせました。
そして、素早くお金をしまい、何を買おうか考え始めました。
と、その時、机の脇に、もう1枚きちんとたたんだ小さな紙が
置いてあるのに気づきました。
それは、お母さんからの請求書でした。
「お母さんからブラッドリーへの請求書」
・優しくしてあげた代金 無料
・食事の仕度・掃除の代金 無料
・病気の時、看病した代金 無料
合計 無料
ブラッドリーは何も言わずに、
お母さんからの請求書を見つめて座っていました。
そして、しばらくして立ち上がると、8ドルを
お母さんの手の平に置いたのです。
♪この超どデカい、見事な真っ赤っ赤のツツジ。お値段はHow much? 何でもお金で価値を決めるブラッドリー少年も、これには真っ青の68,000円ときたモンだ!