福銭
その友人のMailからは、静かなコーフンが伝わってくる。
“いつも寄るパン屋に行こうと歩いてたら、太鼓の音が。惹かれて行ってみると、
アークヒルズでお祭りをやってたのね。太鼓の音は舞台で演舞中の神楽。島根
県の石見(いわみ)神楽で、演目は大蛇(おろち)。近くに行って見始めて、すぐ
音に反応したのかビジュアルに反応したのかわかんないけど、グッときて涙が
出そうになったんだよね。そんなにすぐ感動してるともいえないしね。江原さん風
に言えば、前世の記憶に反応したのかしら? 演奏も演奏者の烏帽子・袴姿に
心惹かれ、演舞も素晴らしく最後まで堪能させて頂きましたo(^-^)o 行って良か
ったわぁ”
お神楽は元気をもらえる。だって「神」様を「楽」しませるんだから、人間もHappy
になれるはずだよね。中国の霊山・泰山に行った時(←誌庵で“空庵だより”の
バックナンバー「Vol.117~120 不思議大好き未空が行く“山東省・泰山 in
中国”」が読めるよん)、日本からの文化交流で獅子舞いや御神楽の人達も
一緒だったんだけど、生まれて初めて目の前で見て超感動したもん(o^-‘)b
ニッポン人のDNAが甦るとでも申しましょうか。私は涙ではなく、とにかくうれ
しくてワクワクしたのを覚えている。衣装もと~ってもアーティスティックだしね。
衣装といえば、私は狩衣(かりぎぬ)が世界で一番美しい装束だと思っている。
狩衣は平安時代の男性貴族の普段着だったが、名前の通り元々は狩用で、
民間に近い人達の装束だ。陰陽師をイメージしてもらえばイイかな。な~んて
優雅なんでしょ♪
私が泰山で見た御神楽は、大黒様が打ち出の小槌を片手に大入袋を撒いた。
もう辺りはキャーキャーワーワー熾烈な争いだったが、私は誰と奪い合う事
なく目の前に降って来て見事にGet! 「福銭 川口家 水島」と書かれた
大入袋は、今でもPCの棚に飾ってある。これを見ていると、私だけの御神楽
がそっと聴こえてくるようだ。
♪私の産土様・諏方神社から階段を下って、この「青の洞窟」を抜けると、駅の通りに出る。どこか近未来的でSFチックなこの空間は、私を不思議な気持ちにさせてくれる。