続・4/29の忘れられない思い出
青山の東京すぴこんの会場で、「よし、俺が占ってやる」と
目の前で断易を始めた美老庵・師匠。
「あっ、イイ感じじゃない。2万はいくな。大丈夫、顔晴れよ」
と励ましてくれた。そして、帰り際、2,000円を置いて行こう
としたので、「いえいえ、ダメです。私、何もしてないんです
から」「イイんだよ。景気づけに取っとけばいーの。それじゃ、
顔晴ってね」と笑顔で去って行った。
私の人生で、これほどココロがジーンと温かくなって、且つ
心底、有り難いと思った経験はない。おかげで私のすぴこん
初出展は、師匠の断易通り、2万円以上稼げた。
終わった後は気が抜けて、しばらく会場の外で放心状態に
なっていたのだが、そうだ、師匠に電話しなきゃ。そして、
祐天寺の美老庵へと急いだ。
師匠は最高の笑顔で迎えてくれ、「おめでとう! よく顔晴っ
たね。これはあなたが生まれて初めて、自分の腕で稼いだ
お金だよ」とめちゃくちゃホメてくれた。
そうだよね、これはお給料じゃなくて、ギャラなんだ。この
感覚を忘れてはいけない。「師匠、ご飯、奢りますから、
美味しい物を食べに行きましょう。何がいいですか?」と
聞くと、師匠は気を遣って、「じゃあ、ラーメンがイイ
かな。トッピングしてもいい?」とイタズラっぽい顔で
笑いながら、2人で近所のラーメン屋に行ったのを、
まるで昨日の事のように覚えている。
世界で一番、美味しいラーメンだった!