押忍!
鏡に向かって、小さく「押忍!」とつぶやいてみる。よーし、瓦でも割ってみるか
(←やれるモンならやってみぃぃぃぃぃ)。どっから見てもコスプレにしか見えない
なぁ(笑)。世界一弱っちょろいブラックベルトの持ち主だと自認する。
太極拳の練習が終わった後、先輩師範のTさんが「もうずっと気になっちゃって」
と言えば、S先生も「私もですよ。いつ解けるかと思ってドキドキしちゃったわ」と
かけ寄って来た。原因は私の黒帯にあり(笑)。
もうすぐ師範試験なので、これからは本番同様「空手着」で練習するように、とS先
生からお達しがあった。私の流派は太極拳にもかかわらず、師家(しけ:宗家のよ
うなもの)が元々空手をやっていたので、正装は「空手着」となる。
唯一の同期生となったUさんからは、「未空さん、カッコイイですよ」と声をかけられ、
先輩師範のTさんには「凛々しいわ。教室に1人でも胴着の人がいると、引き締ま
る感じがするわね」と言われたが、もうワタシ的には笑っちゃうくらい似合わない
んだな、コレが!
10/9(日)に行われる研修会は、7月に師家が亡くなってから、最初の師範試験も
兼ねている。この日は全国から、ぬわ~んと1000人近い準師範が試験を受けに
やって来るのだ。せめて師家が生きている間に、師範を取れたらと未空母もS先生
も願っていたのだが、それも叶わず。とりあえず長男が後を継いだが、師家となる
かはわからない。
太極拳や武道、あるいは新興宗教等においても、まず初代がカリスマとなって、
基盤を築く。そのカリスマが亡くなり、2代目になるとすでに威光はなく、大抵
は正室の嫡男勢力(←そこに側室の子供が絡んでくると、更にややこしい(笑))、
それに古くからの大番頭との権力争いとなり、分裂するのが世の常だ。私の流派
もどうなる事やら・・・
空手着を着るのが生まれて初めてなら、黒帯の締め方なんて全くわからないので、
最初は蝶々結びにしていた(笑)。「あらあら、可愛らしいわね」とS先生に言われ、
正式な結び方を教えてもらったのだが、これが超ブッキーな私にはムズカシイ(泣)。
「これをここにくぐらせて」「こう?」「あら、何かヘンだわ」「先に入れるの?」「えーと、
ちょっと待って」気分は七五三だ(笑)。それにしても空手着は動きづらい。ずっと
Tシャツに慣れているので、首の後ろの部分に違和感があり、気合を入れて帯を
強く結んだため、だんだん息苦しくなってきた。
女性用上着には胸元を始め、3ヶ所に紐が付いており、これまたメンドい。年老いた
先輩方は胴着の下にTシャツ等を着ないという。そ、そんなウソでしょ(笑)。私は
それでは落ち着かない。先輩師範のTさん曰く、「スポーツ用のタンクトップを着て
いたわよ」。パンツの脇には切れ目が入っており、上着にも切り込みが入っている。
下手すると下着が見える・・・かも。「空手着のパンツの部分は細くなってないから、
足を上げると正面からは丸見えなのよ」とS先生。つまり、空手着は全く太極拳向き
ではないのだ。また空手着には、夏用と冬用があって、夏用でもかなりかさばる
ので、毎週大荷物となる。ふぅぅぅ~。
S先生に「試験の前に、どこかわからない所とかある?」と聞かれたので、「帯の締
め方!」と答えたら、先輩師範のTさんが「それじゃMailで送ってあげますよ」と言っ
てくれた。何て親切なんだぁ(号泣)。どうもありがとうございます! 太極拳の練習
も師範試験まで後2回。まずは、帯の締め方を覚えなきゃだわ。
とりあえず「押ー忍ッ!」by 長さん(笑)