大地震ドキュメント2005 in 品川
今頃は「た~まや~。K嬢、キレイだね」「か~ぎや~。ホントそうだよね」とか言いな
がら、鉄火巻きでもつまみながら、調布の河原にいるはずだった。そう、今日は年に
一度の調布花火大会の日だった(┬┬_┬┬) よりにもよって、こんな日に大地震が
こなくたっていいじゃないかーっ。電車が止まらなくてもいいじゃないかーっ(-_-メ)
PM4:35、私は大森から新宿に向かうため、品川で乗り換えようと階段を上がり切っ
たところだった。突然、飛行機が低空飛行したのかと思うほどの凄まじい音に超ビッ
クリ(>_<) 駅構内のガラスというガラス、看板等が一斉に揺れた音だったんだね。
とにかく驚いて、一瞬、何が起きたのかわからなかった。地震? それともテロ?
とりあえず山手線に乗り込むも、全く動かずK嬢に遅れますMailを送る。そして30分
経過・・・ こりゃダメだぁと思い、車内から一旦出て、ホームに座り込みながら、
K嬢に再びMailを送る。この時点でMailが繋がらなくなってくる。や、ヤバイ・・・
先に電話をしとこう。「K嬢、今、品川駅にいるんだけど、さっきからJRは全部止ま
ってるの」「大丈夫?」「うん、地下鉄も全面ストップで、これじゃ調布に行けな
いよぉ」「そうだよね」「せっかく楽しみにしてたのに・・・ My花火が・・・(号泣)」
「意地悪だよねぇ」「365分の1の確率だよ」「そういう時もある」「このままだと
家に無事に帰れるかもわからないので、とりあえず今回はキャンセルしますぅ」
「その方がいいよ。気をつけて。無事に帰ってね」「K嬢、私とカナダにいるM嬢
の分まで、花火を堪能して来てね」「わかった。どうもありがとう」といったやり
とりの後、電話が不通となり、未空家に連絡ができない。
地震が起きたらまず、必要な人の所へ電話をするのが先決だと思った。そして、次に
やる事が振替輸送の切符の確保。これさえあれば、何でも乗れるしどこでも行ける。
そして、払い戻し。あっちゅー間に長蛇の列ができるんだよね。とりあえずここまで
終わったら、ジタバタしても始まらない。動かないモンは動かないんだから。余震も
ないみたいだし、とりあえず大丈夫だね。となったら気持ちを切り替えて、品川駅を
散策しよう。
ふと見ると、目の前に脳性麻痺の車椅子の男性がいた。ヘルパーの人も動き回って
るのか、誰も側にいない。一人残されて、どんなにか不安だろう。彼は何か訴えて
いるようだった。もし、私にできる事があれば、即何かしようと思い、しばらく見守
っていたが、そのうち女性が帰って来た。何か会話をしている。ホッ、良かった。
こんな非常事態の時、私は何かあれば、一人で動ける。これだけでも本当に恵まれ
ていて、五体満足なのは決して当たり前ではないんだ、有り難いと心から感謝した。
彼らの姿に安堵して、とりあえず本屋に行く。最近、本はいつもアマゾンで買って
いたので、本屋が新鮮だったのだ。人が溢れており、立ち読みもままならない。
だがそこで、神なき神学を説く高橋敬基(よしもと)さんという神学者の存在を知り、
興味を惹かれた。この思わぬ情報をGetしたおかげで、品川にいたのもムダでは
なかったね。その後はお腹も空いてきたので、レストランをキョロキョロ見て回る。
中でも弁当屋のおじさんは、思わぬ売れ行きにホクホク顔(笑)。目と目が合って
お互いニッコリ。こんな時こそ笑顔が大事だと思った。おーっと、こんな所に回転
寿司がっ?! 普段ならこんな所では食べないんだけど、非常事態だしぃ、腹が
減っては戦ができないしぃって事で、しっかり食べる。高いネタも何のその。大地
震をサバイバルした自分に、ごほうびごほうび(笑)。
都内の5万台のエレベーターが停まり、中に閉じ込められてる人がいると聞いて、
とても胸が痛む。どうかみんな無事でありますように。1分1秒でも早く救出されま
すように。今は祈る事しかできない。あまりに恵まれていた状況の中、品川駅に
2時間半の滞在で済んだ私。満腹状態で家に着くと、未空家も全員無事で、家の
中も無傷だった。地方に住んでいる方々から、大丈夫ですかMailを頂きました。
とってもうれしかったですぅ(号泣)。この通り、未空はピンピンしております。
ご心配頂き、どうもありがとうございました。あなたの底抜けの優しさに感謝です!