高野山旅日記23
高野山は、青森の恐山や京都の比叡山と並ぶ、日本三大霊場
の一つでもある。朝の霊気をタップリ吸い込みながら、奥の院と
いわれるエリアの長い参道を気持ち良く歩き、最も奥にあるのが、
弘法大師(=空海)が眠る御廟(ごびょう)だ。
玉川にかかる「御廟橋」を渡ると、ここからは死後の世界で、その下
を流れる川を「三途の川」に見立てている。尼僧さんの行くすぐ先は
聖域となるので、全員揃って、橋の前で一礼してから、聖域に入る。
お大師様は、来る人をこの橋までお迎えに来て下さり、帰る時
はこの橋までお見送りして下さると言われている。この御廟橋
は石組み橋で、石板の数は36枚あり、表からは見えないが、
裏側には仏様を表す梵字が刻み込まれているそうな。
この橋を渡る時は、仏様の上を歩いて渡るので、杖を使っては
ならない。実は四国八十八ヶ所巡りの際も、全ての橋の上で
杖を使うのはNG。言い伝えによると、お大師様が橋の下で
眠られた事があったからなんだとか。
御廟橋から内側は、一切の飲食、喫煙、撮影禁止となる。
私はこの御廟橋を渡りながら、まさにこの場所で、神秘体験
をしたスパルタなH先生の話を思い出していた・・・