聖女
毎週土曜PM10:00~10:30、テレビ東京(12チャンネル)で「美の巨人たち」という
番組を放映しており、毎週楽しみに見ている。今夜は「ベルニーニの悩ましき聖女
テレージア」だったので、クライアントの方にMailを送った。実は、この方の御祖父
様がクリスチャンであったという事がわかり、最近起こる奇跡に追いつかない
ほどだと言う。
「聖女テレージアの番組を教えて頂き、ありがとうございました。お教え頂きません
でしたら、見逃していたところでした。キリスト教にはアッシジの聖フランチェスコ
などのスターが多く(笑)、テレーズは映画で先に知り、感動致しました。
実は幼い頃、誘って頂いて近くの教会に通っていました。幼稚園の片隅にある寂れた
信者さんもいない教会でしたが、日曜日に約束をしない私を不思議に思った友達に
理由を話したところ、あっという間に100人を超える日曜学校になってしまいました。
今はなくなりましたが、私一人でも福音を説いて下さる牧師様に“スゴいなぁ”と
感謝しました。中学が終わる頃に、牧師様が転任をなさり、私も介護の毎日で立ち
消えてしまいましたが、祈りや信仰はどんな場でも時でも境遇でも可能なので、
“いつかまた”と信仰の礎を与かりました牧師様始め、皆様に感謝するばかりでした。
アリの街で一生を過ごしたゼノ神父様は、戦後の貧しさの究みの日本で、神そのも
のの生き方でした。エリザベス・サンダース・ホームの沢田さんといい、神の啓示を
受けた方々の生き続ける魂は、苦しくなると私を支えて下さいます。それなのに、
この有り様の私です。でも、トホホな私でも神様は愛して下さいます。ただただ
感謝です」。
今、私の周りで病気で苦しんでる人がおり、それを支える家族も深い悲しみの
中にいるというMailを送ると、すぐに返信がきた。
「照る日も曇る日も降る日もある・・・とすれば、人生もまた同じとも思います。
“思った通りでいいんだ・・・”と思い始めています。“足跡”という大好きに
なった詩を見つけ、作者の方の想像もしなかった苦悩を知りました。印税や名誉
が欲しくての事かは、天と本人しか知らない事かと思いますが、パートナーが
神様なのに、嘘をつくとはマヌケとしか言いようがありません。これからは
“こういう体験をしているのは自分だけではない”と思えます。“天は見ている”
に尽きますね。それでもブチブチ怒る私は・・・(-.-;)
先ほどのMailで、その方のご病気、いかばかりかと拝察申し上げます。励ましは
もとより、慰めの言葉も見つかりませんが、私も今日からお祈りさせて頂きます。
ルルドの泉へいらした方が、聖地はそこへ赴くまでに意味があるという事を書い
ていらっしゃいました。お気持を想いますと言葉がありませんが、その周りの方
の御身体もおいとい下さいますよう。
私の願い事は一つ、“一人一人が幸せでありますよう”だけです。“全ての営み
に時がある”とすれば、今は“気づきの時”の気がしています。様々な方々の
苦楽を想いつつ、感謝の日々を送ります。ありがとうございました」。
私はこの方にお会いする度、Mailを頂く度、その魂の清らかさに頭が下がる思いだ。
若い頃は、らい病患者の施設で働きたいと本気で考えていたが、家族の猛反対に
あい、泣く泣くあきらめた。そんな自分を今でも後悔されているとか。祈りを日々
欠かさず、常に謙虚で心温かく、奉仕の生活をしたいと願っているこの方こそ、
無名の聖女ではないか?と、デーモン未空は密かに信じている。