初めての飛び込み営業
私がまだ会社で働いていた頃、いつもここは自分の居場所
ではないと感じていたものの、仕事はマジで一生懸命やっ
たし、国内外問わず、色んな人に出会った事で、様々な
経験を積む事ができた。
反面教師の上司だらけの中、「ちゃんと一人でやっていこう。
一人でやっていけるだけの実力を蓄えよう」と自分の進む
道が明確になった。
ハゲワシ“名ばかり”社長の単なる思いつきで始まった、
炎天下での本屋の飛び込み営業は、今でも忘れられない。
誰からもやり方を教えてもらえず、ダメ出しをくらいな
がらも、何とか自分で宣材(←宣伝材料、略して「宣材
(せんざい)」。最初聞いた時、アタックか?と思った
もん(笑))を作って、ぴあmapをコピーして、都内の本
屋を確認しながら、一軒一軒周る、忍耐と根性の日々。
ペットボトルと書籍が6~7冊入っていた黄緑色のバッグは、
いつも肩に食い込んで、それはそれは重かった。小さな
本屋では門前払いされる事が多く、営業の辛さと悔しさ
を味わった。と同時に、努力が実って、契約が取れた時
のうれしさは格別で、大きな喜びを味わう事ができた。
初めて契約が取れたのは、銀座にある老舗の小さ
な本屋だったが、今でも生き残っているんだろうか。
「番線」と呼ばれるハンコを注文書に押してもらう
のだが、そのポンッという響きの気持ちのイイ事!
これらの体験は私の仕事人生において、かけがえのな
い財産だと思う。本当の財産って、使っても使ってもなく
ならないものじゃないかなぁ。やはり、過去は感謝だ!
JR有楽町駅に鎮座する「有楽大黒」様は、以前はここにはいらっしゃらなかったそうな。銀座は派遣時代に勤めていた会社があって、当時は同僚とのランチタイムが何より楽しみだった。あの会社は引っ越したらしいが、今でも存続してるんだろうか? 銀座に来ると、新旧の思い出が交錯する・・・