志
「志を持っているか?」と問われて、何人の人が自信を持って「持っている」と答えられるだろうか?
時に「ミッション」などとも呼ばれるが、「儲ける」とか「稼ぐ」とかいった言葉が氾濫し、また、もては
やされる昨今の風潮を第三者的な目で見てみると、志を持つ事が忘れられてしまった。そんな気
がしてならない。「儲ける」事が悪だとは言わない。子供には、おいしいものをお腹いっぱい食べ
させてあげたい、親孝行したい、寒い思いをせずに、快適に暮らしたい。だから「儲けたい」という
のは、誰しもが思う事。それに、何かを成すには、お金が必要。だから、「儲ける」事が悪い事だ
とは言わない。けれど、昨今の風潮は、自己の消費のために儲ける事が主で、手っ取り早く儲け
られればそれでいい。というような感じになってしまっている。そんな印象を強く感じる。今、尊敬に
値する人。と問われて、誰を思い浮かべるだろうか? ここで名前は挙げないが、思い浮かんだの
は、過去の人ではないだろうか? 現在生きている人は、伝説になりにくいという事はあるものの、
尊敬に値する人が過去の人ばかり。というのは、何となく悲しい。そして、過去の成果物のリメイク
に頼るマーケティングというのは、有りだとは思うが、そればかりというのも、どうかと思う。「男が
惚れる男、女が惚れる女」そんな人を何人知っているか? ましてや、自分がそうでありたい。と思
っている人は何人いるだろうか? 自分自身、男が惚れる男になる。な~んて思ったり、口に出し
たりするのは、恥ずかしいとか、格好悪い。というのが、今の風潮。尊敬できる人がいたらいいなぁ。
とは思っても、自分がそうなろうとは考えない。というのが一般的だろう。でも、皆がそうだったら、
尊敬できる人など、誰も出てこない。という事になる。目指す人がいなければ、目指すべき道も見
えない。ニートが増えている。という現実は、誰もが他力本願的になってしまった結果だと言えな
くはないだろうか? 誰か。ではなく、自分が。明治の時代から、戦後の高度経済成長期までの時
代においては、そういう考えを持つ人が、今よりずっと多かったのではないだろうか? だから、今
の豊かな日本が存在している。そういう気がする。
/野々市 恭徳(繁盛研究家)
♪今日のお赤飯 未空、成人式おめでとう!ってか(笑)。未空母が着付け師なので、お客さんから頂いた。まぁ御丁寧にどーも。