一年前
向上心というのは、成功するために必要な事であると同時に、
毎日を楽しく暮らすためにも、不可欠の要素だと思っています。
楽しさとか、幸せというのは、先に何か良い事がある時に、実感
しやすいものだからです。遠足の前の日に、うれしくて眠れない
とか、週末より金曜の夜の方が楽しいという事、ありますよね。
ですから、向上心を持つことは素晴らしいのですが、これって
一歩間違うと、不幸のタネにもなると実感する時があります。
例えば、向上心が強いがゆえ、高い理想を求めて、現在とのギャ
ップに落ち込んだりとか、自分より遥かに優れた人物と比較して、
自分を卑下してしまうといったようにです。人によっては、この差
をプラスに変えることもできますが、多くの人にとっては、劣等感に
つながるものです(正直、私もそうだったのですが・・・)。こういうの
って、本当に嫌な気分です。向上心の強い人は、根が真面目なだけに、
気を紛らわす事もできず、どんどんドツボにはまっていってしまいます。
そんな時にオススメしたいのが、他人と比較するのではなく、過去の自分
と比較する事です。例えば、今日はもう実質7月なので、去年の7月の自分
を振り返って、今の自分と比較してみます。少しずつでも、着実に努力を
重ねている方であれば、想像以上に成長している事に気づくはずです。
1年前にはできなかった事が、今ではできるようになっていたり、あるいは
同じ事でも、もっと上手に素早くできるようになっていたりするはずです。
こういった比較をしてみると、自然と自分に自信が持てると思いますし、
同じ感覚で、今度は今から1年後の自分を想像してみると、どんな風に
なっているのか、楽しくなるのではないでしょうか? 自分より優れた人
と自分の差を比較すること自体は、モチベーションを上げる1つの方法
になるのでいいと思いますが、度が過ぎると逆効果です。「自分は劣って
いるから、頑張ろう」という時はいいですが、「この人に比べて、自分は
何てダメなんだ」と思ってしまう時は、こんな風に自分と比較する事を
してみてもいいと思います。
/伊藤 哲哉