デルタ
今から30年以上前、デルタ航空が売上不振から、経営にいき詰まり、来月にも倒産する
かもしれない状況に陥った時の事。ある日「うちの会社、もう危ないらしい」「あと2ヶ月も
もたないかもしれない」という情報が、社員の間に流れた。しばらくして、デルタ航空の
社長は、全社員から大きな飛行機の格納庫に呼び出された。格納庫の中に作られた壇上
に立たされた社長に向かって、社員の代表がマイクを握り、こう切り出した。「社長、この
会社はもうすぐ倒産するんじゃないですか? 私達は全員知っています。来月になれば、
全機レンタルである我が社の飛行機は、飛ばせなくなります。それは、我が社の終わりを
意味します。そこで私達全員から、社長に渡したい物があります!」。格納庫の真ん中を
間仕切っていた白い大きなカーテンがゆっくりと開いていくと、そこに・・・当時の最新鋭の
旅客機が一機、姿を現した。「社長、この旅客機はレンタルではありません。私達が買っ
た我が社の旅客機です。この一機から、デルタ航空を再建させましょう!」。そしてその後、
デルタ航空は奇跡的な復活を遂げる。この復活劇は、1人のキャビンアテンダントの「自己
責任の姿勢」がきっかけで起こった。もう倒産するかもしれないということを知ったその
女性は翌日、上司に自分の貯金を差し出し、こう言った。「この会社が倒産するとすれば、
私の責任だと思います。もし、私が今まで、世界一の接客サービスをし続けていれば・・・
お客様はこれほどまでに減らなかったどころか、増やす事ができたはずです。しかし私は、
私一人が少々手を抜いても、会社に影響はないと思っていました。お客様が減ったのは、
誰の責任でもなく、全力でやってこなかった私の責任だと思いましたので、少ないのですが
私の貯金を使って下さい」。上司は「君のせいじゃないよ。社員の君が、こんな事をする
必要はない」と言って、突き返した。その翌日、上司同士が経営陣の悪口や、今後の身の
振り方を話し合っている中、先ほどの上司が「実は、うちのチームに変なキャビンアテン
ダントがいて、昨日、貯金を持って来たんだ」という話をした。すると、そこにいた全員が
自分自身に問い掛けた。「自分は、世界一のサービスをしてきただろうか?」。そして、
もし世界一のサービスを全力でしてきたならば、お客は減らなかったに違いない・・・
そう考えた。その後、全社員が自らの今までを見つめ直し、できる事を考えた結果、出せる
お金を出し合い、関係者や取引先にも協力を得て、一機の旅客機を調達する事ができた。
全員が、世界一のサービスを心がければ、絶対に会社は復活する。いや、私達が絶対に
復活させる! 全員の思いが一つになった。社長が呼び出された格納庫のカーテンが開い
た時、その航空機の胴体の真ん中には、大きな赤いリボンが巻かれていた。そして、運転
席の下には、その飛行機の名前が刻印されていた。「スピリッツ・オブ・デルタ号 デルタ
の魂」。たった1人の女性が、「自己責任」で行動した結果が、大きな波紋を起こし、一つ
の企業が復活を果たした。そして、改めて思った。プライドとは、自己責任で考えられる
事なんだと・・・
♪今日の南国顔&チップ&奇跡 「アナタ、沖縄ん?」&「コレ少ないけど、コーヒーでも飲みなさいな。私の気持ちだから」&やったぁぁぁぁ~(号泣)