あの頃
私がダリの事を書いたら、やはりダリの絵が大好きで、画集も持っているという方から
Mailを頂いた。かなり昔、ダリのデザインの宝飾展に行った事があるとか。私は逃しちゃ
ったんだよなぁ(泣)。「SMの緊縛絵図にも興味があり、やはり昔、画集を持ってました。
耽美的な世界は、いずれも我が趣味であります」。そっか。私はSMの画集は持ってないん
だけど(笑)。昔、本屋でバイトしていた時、SM作家で有名な団鬼六の小説が売れていた。
「花と蛇」シリーズというのが有名で、表紙からしてモロSM(笑)。その他の作品も平積み
されてるから、それだけ売れる証拠だ。とにかくタイトルがスゴくて、インパクトがあった
んだよね。「生贄夫人・縛る」「柔肌地獄」「人妻調教」etc. モーいかにもって感じで
しょ(笑)。似たようなタイトルの新刊が出る度、これまた売れるのもオドロキだった。
そんなに内容が違うのかなぁ。確か彼は、奥さんを弟子か何かに寝取られて、離婚して
るんだよね。ぬわんと団鬼六ファンクラブまであるのだ。女性ファンも多いらしい。でも、
本を買って行くのは100%男性で、それもまとめ買い。そういう人は目的意識を持ってる
ので、サッサと買って、サッサと帰る。ほとんど立ち読みをしないので、お店にとっては、
イイお客さんだった。そうそう、この方は、演劇青年でもあったんですね。「寺山修司の
天井桟敷の芝居小屋によく通ったものです。かなり強烈な舞台で、絢爛豪華なアブノー
マル&マニアックワールドでございました」。ふ~ん。私は10代の終わり頃、吉祥寺の
バウスシアターで、寺山の「さらば箱舟」や「書を捨てよ町へ出よう」「田園に死す」とか
見てたなぁ。短編映画が同時上映で、「トマトケチャップ皇帝」とかワケのわからんシリ
ーズね。今、全然見る気しないもん。やっぱ、最盛期は音高時代だろうなぁ。色々なアート
サークルに入ってて、実験映画や前衛映画に傾倒し、学校帰りは、池袋にある文芸座の
地下「ル・ピリエ」とか行って、フランスのヌーベルヴァーグ3本立てとかを見てた。都内の
美術館は、ほとんど行き尽くしてたしね。ショパンやモーツァルトより、シェーンベルグの
「浄められた夜」や「月に憑かれたピエロ」に感激してたら、担任のタラコ(←唇が(笑)。
死ぬほど大嫌いだった)に、「高校生には早すぎる」とか言われたんだよなぁ。ケッ。何で?
感動しちゃいけないワケ~って、その感性が理解できなかった。アメリカのハリウッド
映画? カンベンしてくんな~い。読む本は新潮文庫の日本純文学。三島の「憂国」に
感動していた。角川文庫だとぉ? そんなのやめてよ~ってな感じで、とにかく超トン
がってた15~17才頃。一気に思い出しちゃったよ。ホ~ント懐かしいなぁ。もう2度と
戻れないし、戻りたくないもん。あの頃の自分を今の私が見たら、絶対避けるね(笑)。
人は時間と共に、確実に変わっていく・・・
♪今日のお仕事 全身ピンクの男性がいて、林家ペーだと思ったら、長い耳まである。よくよく見たら、NOVAうさぎだった。かなりお疲れのようだった。