「侵略された聖地チベット ポタラ宮と天空の盗まれた至宝展」in 上野の森美術館前
このタイトルは、「聖地チベット ポタラ宮と天空の至宝展」の目の前で、抗議運動
を行っていた「パルデンの会」が配布していたチラシに書かれていたものだ。
中国共産党がチベットで行ってきた非人道的な数々の悪行を非難すると共に、
チベット文明・チベット文化を根絶やしにするべく、チベット社会や仏教寺院から
盗んだ物を「至宝」として見せる、恥知らずな行動を糾弾しなければならないと言う。
「パルデンの会」の存在は、私は今回初めて知ったのだが、その名前の由来は、
「良心の囚人」と謳われるチベット僧侶の一人、 パルデン・ギャツォ師から取っている。
パルデン・ギャツォ師は1933年生まれの77歳。1959年、28歳のある日、
身に覚えのない容疑で中国政府に逮捕、投獄される。それは強制労働や飢餓、
そして残忍な拷問など、いつ終わるとも知れぬ、想像を絶するおぞましい日々
の始まりだった。
31年間という長きにわたる苛酷な獄中生活の後に釈放され、中国占領下
のチベットより脱出。チベット亡命政権のあるインド北部ダラムサラを拠点に、
各国を訪問。国連人権委員会で証言を行うなど、チベットと世界の平和の
ために、精力的な活動を続けているという。
強靭な精神力により、決して屈する事のなかったパルデン・ギャツォ師
の苦難と忍耐の物語「雪の下の炎」は、1998年に新潮社から刊行され、
その後絶版となっていたが、復刊された。「雪の下の炎」は映画にも
なっており、私は必ず見たいと思っている。
チベット支援「パルデンの会」のサイトはこちら
http://www14.ocn.ne.jp/~palden1/15.html