レオン・スピリアールト展 in 東京 八重洲・ブリヂストン美術館
19世紀末に生まれ、20世紀初頭に活躍したベルギーの画家レオン・スピリアールト展を東京・八重洲の
ブリヂストン美術館に見に行った。ホント久々だなぁ。常設展の中には、モネの「睡蓮」があるんだよね。
あの美しい青紫は、何度見ても、気持ちが豊かになってくる。スピリアールトは今回、日本で初めて本格的
に紹介されたらしい。彼は、紙(彼の偏愛した素材)の上に、故郷オーステンドの風景や室内、人物等を墨、
水彩、色鉛筆、パステルで描いた。ごく平凡な日常風景に、自らの孤独や不安を投影し、それを神秘的なもの
に変貌させたスピリアールトの芸術は、見る者を不安にさせると同時に、虜にする謎めいた魅力に満ちている。
そして、彼の作品には、驚くべき先駆性も見い出す事ができるんだそうな。極端な遠近法を用いた、単純な画面
構成による風景画は、幾何学的抽象絵画を予告し、また日常的なものに、神秘性を浮かび上がらせる手法は、
シュールレアリズムの先駆とも評価されているとか。この展覧会は、ベルギー国内の美術館や個人所蔵家から、
およそ90点を借用して構成している。年代的には、1900年から1913年頃までの作品が中心となるが、これは
彼が最も創造的であった時期であり、本展によって、スピリアールトの画業の全貌を知る事ができると言っても、
過言ではないだろうと聞けば、シュールレアリズム好きの私は、やっぱ行かねばならん。ギュスタフ・モローが
好きという友人は、初期の自画像が印象的だったらしい。鏡に写った骸骨顔の彼は、夢に出てきそうだ(泣)。
私は墨の濃淡、鉛筆で描いた作品がお気にだ。近くで見ると、よくわからないんだけど、遠くから見ると、街燈
や月明かりが、独特な世界を醸し出しているのだ。虜にはならないけど、不思議な色合いだなぁ。同じ人間が
描いたとは思えないほど、作風が違っていておもしろい。でも、やっぱ彼の持ち味は、モノクロに尽きるでしょ
と2人の意見が一致した。1Fのミュージアム・ショップでポストカードを買い、Art空間を満喫。また来ようっと♪
♪今日の気になるスポット♪ 東京駅地下の「ラーメン激戦区(笑)」 それにしても、地下街はオシャレになったもんだぁ。