昔テレビで見た藤原紀香の「ナスの豚巻き」に、

グッチ裕三の「ガリ炒飯」を作り笑、

敬老の日の宴をした。
 

食後はケーキでお祝いしたが、未空父からは

「子供達3人の写真があるんだが、

お前の方で見て処分してくれ」
 

未空母からは「レコードは全部、

売ってしまっていいの？　

引き取る当てはあるの？」など、

もっぱら終活に関する事を頼まれる。
 

両親が亡くなったら、

病院から火葬場に直行という「直葬」で、

お通夜はもちろん葬式も一切なし。

最後のお別れは火葬場ではなく、

病院という事になる。
 

今はこういった「直葬」が増えているそうで、

未空父は東京福祉会とサッサと契約してきた。
 

長年不仲の両親だが、子供の教育や住居、

直葬など、人生を大きく左右する局面では、

一度も揉めた事がない。
 

洋上葬が希望で戒名も墓もいらない。香典はなし。

そのお金は生きている人のために使ってほしい。

親戚付き合いも一切しなくて良いと言い切る。
 

癌で両親とも亡くしている10歳上の友人には、

「子供の顔が見られるだけで親はうれしいんだよ。

とにかく一緒に過ごす事が最大の親孝行。

未空さんは両親、揃ってるんだから幸せだよ」

と言われた。その通りだよね。
 

電気のついた明るい部屋で、

家族で手作りのご飯を食べ、

デザートにはケーキとコーヒー。
 

水はふんだんに出て、食器を洗ったり、

トイレも使いたい放題。温かいお風呂にも入れて、

少しでも暑くなればクーラーをかける。
 

千葉の現在の状況を見ていれば、

こういった生活はゼータクの極みだ。

決して当たり前ではない。
 

同じ日本で暮らしていながら、

天と地ほどの差がある。
 

「敬老の日？　すっかり忘れてたわ」

と言う両親と過ごした、何の変哲もない時間は

来年はないかもしれないのだ。
 

誰かが欠けているかもしれないし、

家が断水や停電している可能性だってある。
 

千葉のニュースを見ながら、

色々な事を考えさせられた。

だから今、この状況が恵まれ過ぎて、

本当に有り難いんだ。
 

敬老の日を特別なものにする事よりも、

家族でご飯を食べる当たり前の日常に、

感謝することが大事なんだろう。
 

うれしい事がある時だけ、

「冷蔵庫からアレを取ってくれ」

とノンアルコールビールを飲む糖尿病の未空父に、

お酌してあげれば良かったなぁ。
 

そうだ、次回は一緒に飲もう！
 

P.S　千葉のインフラが復旧し、1日も早く日常生活に戻れますように。

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