My都市伝説「蜘蛛の糸」

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猫に小判、豚に真珠、未空に地図。

私の方向音痴は母娘2代。
 

すでにDNAに組み込まれて、

この世に生まれてきたんだからしょーがない。
 

じもてぃーでも迷って、じもてぃー以外の人に

助けられるというパターンはもう慣れっこだ。
 

まだ携帯もさほど普及していなかった頃、

生まれて初めて、本屋の飛び込み営業をさせられた。
 

都内の本屋を1軒1軒回って、何とか置いてもらえる

ように営業するのが仕事であり、あらかじめ地図に

印をつけた本屋を訪ね歩く毎日。
 

ちょうどその時は近くの地下鉄の入口を探すため、

あいかわらず地図をクルクル回しながら眺めていた。

これは方向音痴の典型的な症状だ。
 

地図は回して見ちゃダメなのはわかってるんだけど、

これ以外の方法が見つからない。

だが、しばらくして救いの手は差し伸べられた。
 

これこそが私の都市伝説、

いや、得意技とも呼ぶべき
 

「蜘蛛の糸」
 

優しいおじさんに声をかけられ、

近くの地下鉄の入口を教えてもらえたのだ。

やったね、迷える大羊未空(*^ー^)b
 

お礼を言ったのもつかの間、

ヘンな入口から入ろうとして、
 

後ろから「そこじゃなーーーい!」と大声がっ。
 

よく見れば、さっきの優しいおじさんじゃないか。

私をずっと見守ってくれていたらしい。
 

「一緒に行ってあげるよ。またヘンな入口から

行くと大変だからね」
 

もうひたすら謝ってトコトコついて行く。

改札口まで辿り着くと
 

「いいかい、今来たあの電車に乗るんだよ。わかった?」

「本当に本当にありがとうございました」×100

「気をつけてね」

と優しいおじさんは笑顔で去って行った。
 

思えば飛び込み営業の時は、

色々な人に助けてもらったなぁ。
 

絶望的な状況下で、一人もがいていると、

どこからともなく「蜘蛛の糸」が垂れてくる。
 

そう、見えない神様が見える人間を使って、

私を助けに来てくれるのだ。これこそが私の
 

必殺技ならぬ
 
 
「必生ワザ」
 
 

必ず殺すんじゃないよ、必ず生きるの。
 

何があっても、生きる方向に導かれるの。

 

今でも地下鉄の入口や兜町付近に行くと、

あの優しいおじさんを思い出す。

神様のお遣いだよね。ありがたやありがたや。
 

「蜘蛛の糸」は
 
 
いつでもどこでも
 
 
垂れてくるなずなのだ。

 
 

もちろんあなたの近くにも。

でも、それを素早く掴むか

掴まないかは、そう、あなた次第。
 

助けてほしい時は
 
 
正々堂々と、
 
 
神様に
 
 
引き上げてもらおう。

 
 

「蜘蛛の糸」は見えないけど、

思ってる以上に頑丈なので、大丈夫大丈夫(^-^)

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