封印された日本のタブー「おじろく・おばさ」後篇
10/26付「封印された日本のタブー『おじろく・おばさ』
中篇」から読んでね。
http://www.coo-an.com/blog/archives/17246
「おじろく・おばさ」の記事によれば、
http://news.nicovideo.jp/watch/nw808992
精神科医・近藤廉治氏は2つの推論を持っていた。1つ目は元々、
遺伝による精神障害が多い集落であり、そのような人々が「おじ
ろく・おばさ」になるのではという説と、2つ目は、気概のある若者
は村の外に出てしまい、結果、無気力な者だけが残ったという説。
しかし、この2つ共が間違いであり、長年の慣習に縛られた環境
要因によって、人格が変化してしまったのでは?というのが近藤
氏の結論だった。
彼らの多くが子供時代には普通で、20代に入ってから性格が
変わってしまうというのも、その裏づけとなる。どんなに幸せな
子供時代を過ごしていたとしても、大人になってからの方が、
人生ははるかに長いのだ。
今を生きている私達からすれば、「おじろく・おばさ」制度は
あまりに非人間的で、想像に得難く、人権無視の有り得ない
奇習・風習に映るが、実はこういった制度は、まだまだ世界中
に存在している。
インターネットが発達したおかげで、こういった記事も読める
ようになり、今の私達に様々な問題提起を与えてくれる。
その昔、インドの「ダウリー(持参金制度)」
http://subsite.icu.ac.jp/cgs/article/0408008j.html
問題をきっかけに、アムネスティ・インターナショナル(Amnesty
International:国際連合との協議資格を持つ、国際的影響力
の大きい非政府組織〈NGO〉
国際法に則って、死刑の廃止、人権擁護、難民救済など良心
の囚人を救済、支援する活動を行っている。和名は「国際人権
救援機構」
資金の調達のために、アーティスト達にボランティアで描いて
もらったアートカードや、便箋などのグッズや活動の内容を
紹介する書籍、ビデオなどの販売を行っている。団体名
「amnesty」は“恩赦”の意。
聖書の言葉「暗闇を呪うより、一本の蝋燭に火を点せ」にち
なみ、有刺鉄線の絡んだ、灯りの点る蝋燭がシンボルマーク)
の会員になったが、死刑の廃止でどうしても納得がいかず、
ほどなく退会した。
今の日本においては、「おじろく・おばさ」制度は完全に、
廃絶されているという揺るぎない事実。これだけがせめて
もの救いだ。
今の日本に生まれ育った事を心から感謝し、「おじろく・
おばさ」の人生に心からの敬意を表したい。