背中の神様
買い物に出かけて、ショッピングセンターに着くと、
店内も蒸し暑くて、
慌てて6ヶ月の息子のシャツを脱がせようとしたけれど、
いつも通り、息子は泣きわめき、
なかなかうまくいかず、焦っていた。
いつもいつも息子は泣いていて、
よその赤ちゃんと比べても仕方ないけど、
私も落ち込んでいた。
夫も長期出張で、たった一人の子育て。
初めての子育ては、ツライ事ばかりに思えた。
切ない気持ちと焦る気持ちで、
必死に脱がせようとする私の後ろから、
「頑張れ頑張れ、お母さん。
僕は今しゃべれないし、何もできないけど、
すぐに大きくなって、
お母さんのお手伝いをするから、今は僕をよろしくね」
という声が・・・
振り返ると、
優しい笑顔でニッコリしながら去って行くおばあさんの姿。
涙が出てしまい、お礼も言えなくて。
でも、何か救われた気がして、その日から、
子育てでツライ時、1人で落ち込みそうな時は、
あの「背中の神様」の声を思い出してみる。
笑える。
背筋がシャンとする。
私はまだ大丈夫。
ありがとう、「背中の神様」
また、会いたいです。
/菅原 里佳(39歳・北海道札幌市)
「思わず泣けるいい話(河出書房新社刊)」より抜粋、引用
横浜別院の野毛山不動尊のHPには、メールおみくじがあり、Mailアドレスを登録してクリックすると、間もなくおみくじが届く→ http://yokohamanaritasan.com/omikuji/index.php 全体的な運勢のほか、願望・待人・失物・旅行・商売・学問・相場・争事・恋愛・転居・出産・病気・縁談の項目がある。学問では「自己への甘えを断ち、目標を定めよ」、恋愛では「顔によらず、心を選べ」とあった(笑)。私は今回、ある事を願って、その答えを不動明王に求めた。すると、運勢は中吉。「古きを捨てて、新しきにつくが良い。あまり一つのものに焦げついて、役にも立たぬ事を思ってはダメです。元気を出して、捨てるべきは捨て、進む所へ進め」と出た。あまりにドンピシャだったので、超驚いてしまった。本当にその通りで、私の決心ひとつで、全てカタがつく。だが、言うは易し、行うは難し。今はただ、流れのままに、あるがままに・・・