Bemposta中篇「フランコ政権下の悪夢“盗まれた子供たち事件”」
4/25付「Bemposta前篇」から読んでね。
http://www.coo-an.com/blog/archives/14766
ベンポスタが設立された1956年のスペインは、フランシスコ・フランコ
総統による独裁体制下だった。ここで信じられない悪夢が起きており、
それが「盗まれた子供たち」事件だ。
1939~75年まで、その後1980年代までの数十年に、カトリック教会
の司祭や修道女、医師らが組織的な新生児の拉致に関与したと
見られている。母親から奪われた子供達の正確な数はわかって
おらず、数百人から数万人説まであるという。
どうして聖職者や医師らがこぞって、新生児を盗むのか?
到底理解できない事件だが、マドリードの産院で出産した
女性は、修道女から「経済的に落ち着くまで、一時的に
女児の面倒を見てあげる」と言われ、その申入れを受け
入れた。だが、この修道女は、その女児を他の家族に
渡していたという。
これは犯罪以外の何ものでもないだろう。母親は娘を
「盗まれた」として、修道女を訴え、被告は不法監禁と
文書偽造で起訴された。そんな事したら絶対、捕まる
事ぐらい、誰が考えたってわかるよね。一体、この
修道女は何を考えているのか?
母親は出産後、「娘はどこにいるのか?」とこの修道女に
聞いた時、まだ半分眠っていたという。そして、修道女は
「私にそれを聞くのはやめなさい。さもないと他の娘も連れ
て行くし、あなたは姦通罪で、刑務所へ行く事になります」
と言ったという。
この母親がなぜ、子供を奪われた当時、修道女を訴えな
かったのかというと、「修道女は絶対的な存在だと思って
いたから」だという。この母親は、生き別れた娘とは、後に
再会を果たしている一方、80歳の修道女は法廷での証言
を拒否。未だ真相は闇の中だ。
フランコ政権下では、道徳教育上、問題があると見られる
家庭から、子供を引き離すという政策をとっていた。だが、
新生児の拉致は、じきに金銭目的に変わっていったという。
つまり、身代金目的の誘拐だ。母親達は多くの場合、子供
は出産して間もなく死亡し、病院がすでに埋葬したと聞かさ
れていた。だが実際は、新生児達は他の家庭に譲られたり、
売られたりしていたのだ。
こうした母親らによる訴えは、1,400件以上にものぼり、
子供を買った側が起訴される例も増えているという。
うーむうーむ、知れば知るほど有り得ない事件であり、
悪夢としかいいようがない。集団マインドコントロール
が行われていたのか。それとも・・・