博士と座敷牢
性同一性障害の方とは、何度かspimaなどでお話した事があったが、
「IS」というのは初めて聞いた病名だった。ISとは、「インターセクシャル」
「インターセックス」の略称で、性器、卵巣や精巣といった性腺、染色体
などが男性型・女性型のどちらかに統一されていないか、または判別し
にくいなどの状態をいう。
古くは半陰陽、両性具有などとも呼ばれていたが、「IS」「インターセックス」
を含め、これらの呼称は適切でないとする見解もあって、近年、医療分野
では、こうした先天的疾患の総称として、「性分化疾患」を用いるように
なった。性同一性障害は、身体的な性別がはっきりしており、身体と
自認する性が逆になるもので、「性分化疾患」とは別のものなんだとか。
http://www.tv-tokyo.co.jp/is/whatsis/index.html
こういう病気が公にされ、ドラマ化される事自体、色々な意味で日本も
開けてきたのかなと思う。
その昔、隠し子や障害者、精神異常者などを監禁して、外部と遮断する
ために設置された、私設の監禁施設「座敷牢」というものが存在した。
今となっては人権無視も甚だしいが、手塚治虫の作品「奇子(あやこ)」
の中でも、当時の地方の封建制に絡めて取り上げている。
昔、私の事をとても可愛がってくれた人で、とても物知りな事から、
仲間内で“博士”と呼ばれる男性がいた。博士は亡父の会社を
継いでいたが、母親と折り合いが悪く、ある特殊な事件で警察
沙汰を起こし、精神病院に無理やり入れられてしまった。
数ヶ月後、博士は病院からもらう薬を飲んだように見せかけた事で、
薬物中毒にもならず、運良く退院できたが、中には家族とのトラブル
等で、もう何十年も入院させられている人もいるんだとか。
見事な龍を描く以外、何の興味も示さないおじいさんや単なるギャン
ブル中毒者、院内公認のカップルは、病院前の建物の2Fがホテル
代わりになっていて、毎月の外出許可はそこで過ごしているetc.
無事に退院できた博士は、精神病院で見聞きしたリアルな話を色々
してくれた。鉄の鎖を付けられ、一日中、吠えてる年齢不詳の男性は、
この病院に来る前は、座敷牢にいたという。
真実は定かではないが、実は現在の日本でも、座敷牢に似たような
ものが存在し続けていると、考えた方がいいのかもしれない。
今頃、博士はどこで何をしているのだろう? 色々な事を惜し気もなく
教えてくれた博士には、心から感謝している。今、博士が心身共に
健康で、平和に満ち満ち、ますます豊かで幸せでありますように・・・
中では池上彰さんがお話して下さるんだろうか(笑)? 思えば、私にとって“博士”は、池上さん的存在だった。彼は私の事を忘れているかもしれないが、とにかく物知りな上に、不思議な体験もたくさんしている人で、今でいうパワースポットにも連れてってもらったっけ。そこには不思議な主のおばあさんがいたり、鋭い眼をしてこちらを睨みつける傭兵のような男性達がいたり。最も不思議だったのは、2度目に行った時、その場所自体の入口が見当たらなかった事。確かにそこに存在していたはずの場所が、なぜか消えていたのだ。博士がくれた「日本ミステリー・ゾーン・ガイド 東日本編 ムー別冊」は今でも大事に持ってるし(笑)、西日本編は彼の手元にある。「竹内文献」や「カタカムナ(相似象学)」を教えてくれたのも彼だ。いつかまたどこかで、是非、お会いしたいですよ、博士! その日がくるまで、オタク魂を磨いておきます(笑)