無宗教カウンセラー VS クリスチャン・カウンセラー
“空庵”で以前から、Mailのカウンセリングは行なっていたが、今年からは
出張カウンセリングも始めたので、ますます自分も勉強しなければならない。
「カウンセラーが、カウンセリングを受けてみるのも勉強になりますよ」
と心理療法の先生から聞いていたので、あるセミナーを通して、私が自ら
カウンセリングを受けている。「良い事をした人は、どこに行くと思いますか?」
と聞かれたので、「人間は良い事をしながら、悪い事もする複雑な多面体なので、
私の中には、天国とか地獄という概念はありません」と答えた。私の素直な気持ちだ。
次に「人間には、因縁因果の法則がありますよね?」と聞かれたので、「最近の
世田谷での一家惨殺や、3才の子供の餓死事件等を見ていると、全て当てはめては
考えられないですし、それでは救われないと思います。やはり“この世は苦である”と
いう仏教の概念が、私には一番しっくりくるような気がします」と答えると、「ちょっと
お待ち頂けますか?」と言い残して、カウンセラーが席を立った。こんな素直じゃない
生意気なクライアントは、初めてだったに違いない(笑)。相手の質問に、どういう
答えを返せばいいかは、十分わかっている。彼に恨みはないが、あえてそうしなかった。
最後は、もうカウンセリングではなく、一方的に話を聞いていた。なぜか? 相手がそれ
を望んだからだ。このセミナーのバックボーンはキリスト教と聞いたが、私は残念ながら
クリスチャンではない。無宗教のカウンセラーを、クリスチャンであろうこのカウンセラーは、
どのように導いてくれるのだろうか?