四十九日忌
午前中、宅急便が届いた。差出人は先日亡くなられたUさんのご家族からで、
四十九日忌の法要を営まれたという。Uさんが亡くなられて1ヶ月が過ぎたが、
未だに信じられない思いというのは、私も同じだ。
お手紙によれば、Uさんは亡くなる3日前には、仕事復帰に向けての準備の
ため外出し、まだ体力の戻っていない体にもかかわらず、電車を乗り継い
で銀座に行ったという。何よりもお洒落をするのが大好きだったUさんに
とって、お洒落ができない入院生活はどんなに辛かったかわからない。
銀座に行かれた日、久し振りにお洒落をしたUさんの飛びっきりの笑顔は、
今でも忘れられないという。きっと大好きな銀座の街で、Uさんらしく
たくさんの買い物をされたのだろう。そのパワーに以前の元気なUさん
が戻ってきていると安心していた矢先の事だった。
ピンクや黄色の明るい服がとても似合うUさんがいらっしゃると、その
場がパッと明るく華やいだ。戒名は「端麗」で始まっていた。まさに
その名にふさわしい。改めてその存在の大きさを感じると共に、寂し
さが一層込み上げ、胸が痛んでくる。
いつも笑顔を絶やさず、「お客様にまずCの素晴らしさを知って頂き、
種蒔きをする事が一番大切」とおっしゃっていたのが印象的だった。
営業一筋のスーパーウーマンは、その生涯を子育てに仕事にお洒落
に全力投球した。そんなUさんをお子さん達は、大変誇りに思い、尊敬
しているという。
「母の信念だった感謝の気持ちと笑顔を忘れず、母の意を受け継ぎ、
努力していきたいと思います」と結ばれていた。今頃Uさんは次元
の異なる世界に移られ、ゆっくりくつろいでいるに違いない。
Uさん、私と出会って下さって、本当にどうもありがとうございました。
心から感謝しています。また、いつかどこかで・・・